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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

長時間労働を見直すための方策

厚生労働省では「仕事と生活の調和のための 時間外労働規制に関する検討会」を立ち上げ、今月論点整理などが公表されています。(参照)
メンバーは大学の先生や民間研究所の方です。
論点整理の内容は特に目新しいことはなく、かなり前から言われたきたようなことですが、長時間労働是正の取り締まりについてメディアでも大きく報道されていますので、企業の関心も高まってきていると思います。
これは、政府が提唱する「一億総活躍社会」を実現するためには、今までの企業慣行である長時間労働ができる人が出世して給料も高いということを続けていると、長時間労働ができない有能な人が埋もれてしまうし、何よりも様々な事情により短時間でしか働けない人を排除するようなことをしていたら、この国の社会保障制度がもたないということなのでしょう。
個人的には、「一億総活躍社会」という文言はぞっとします。個人の選択するべき部分にどかどかと入り込まれるような、全体主義的匂いがプンプンするからです。


 それはさておき、前述の「論点整理」ですが、企業のマネジメントや人事評価などに言及していて、「誰も読まない議事録の作成」や「過度に凝った資料の作成」など過剰品質を求めるマネジメントなど考え直した方がよいこととしています。
社内的な記録などは簡潔でよいと思いますが、ここにも隠れた労働の質の問題があります。
同じ資料を作成する場合にワード等のスキルが高ければ高いほど短時間で見栄えのするものができます。スキルのない人に対する教育訓練も大事になってくるでしょう。そのあたりについても人材育成、評価の仕方などを含めた人事制度を変える必要があるとしています。
AI等の技術革新も取り入れる効率化についても今後論点としていくようです。

また、企業のコンプライアンスにも触れていて、36協定そのものの不知、失念等があるとしています。これは私も経験上知っています。
小さな事業所の事業主さんなどは「それ、何ですか?」と言う方も結構いらっしゃるし、それなりの規模の事業所で「一回出せばいいと思って毎年は出してませんでした」と言われたこともあります。
当ブログで度々書いていますが、労働基準法では労働時間は原則1日8時間、1週40時間としていて、それを超えて労働させるためには労使でどういうときにどのぐらいの時間超えるかを協定して、労働基準監督署に届け出なければなりません。
しかし、企業側にのみコンプライアンスを求めるのは厳しい面もあると思います。
経営者の方たちはビジネスで精いっぱいの場合が多いし、労働法まで勉強するのは大変です。ですから、社労士等の専門家にご相談いただくのが近道だと思いますが、社労士すら知らない事業主さんもいるのが現状です。
どんなに小さな事業所でも法人の場合は毎年決算報告書の作成、納税など難しい税法などわからないので、税理士さんと契約しています。
でも、社労士と契約している事業所は少数派ではないでしょうか。
税務と同様に年に一度労務報告書などの作成、届出を義務づければ飛躍的に社労士との契約件数は増えると思うし、そこでコンプライアンスも大幅に進むと思います。
残念ながら、論点整理には社労士のシャの字も出ていませんでした。

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