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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

遺族年金は性差ではなく収入制限を

 社労士になってから10年余り、労務管理に軸足を置いて仕事をしているせいか、受験生時代に叩き込んだ年金関連の知識がかなり怪しくなっている今日この頃です。
それでも、社労士として最低限の知識は持っておかないといけないと、年金関連のニュースなどはチェックしています。
今朝の朝日新聞に、「遺族年金の性差が合憲」という記事が掲載されていました。
公務員だった妻を業務災害で亡くした男性が、遺族補償年金を請求したところ、地方公務員災害補償法により、夫を亡くした妻は年齢制限なく受給できるのに、妻を亡くした夫には「55歳以上」と年齢制限があり、51歳だった男性は受給できず憲法にある「法の下の平等」に反するとして訴え、最高裁まで争った結果「合憲」となったと報道されています。

 地裁では「違憲」高裁では「合憲」と判断が分かれていたようですが、最高裁が高裁判決を支持して合憲としたようです。
男女の賃金格差、雇用形態の違いなどから夫を亡くした妻の方が生活に困窮する可能性が高く、社会保障の側面がある制度なので夫側に年齢制限を設けるのは合理的と判断したとあります。
この裁判は公務員で、公務員関連の法律は社労士の範疇外なので、私は勉強していませんが、民間にも業務災害をカバーするために「労働者災害補償保険法」があり、これはまさに社労士の守備範囲の法律です。
遺族年金については、やはり夫について55歳以上という年齢制限があります。権利は獲得しますが、実際に支給されるのは60歳からという制限もあります。しかし、前払い一時金という制度があり、給付基礎日額(原則として事故以前3か月の賃金を総暦日数で除した額、)の1000日分まで前払いの形で60歳前でも受け取ることができます。

労災の場合は、在職中ですから遺族厚生年金も請求できますが(併給する場合は労災が20%減額される)やはり、妻を亡くした夫は55歳で資格を得て60歳から支給となっています。
遺族厚生年金については、収入制限があり前年(前年が確定しない場合は前前年)の収入が850万円未満という制限があります。これについては近い将来(概ね5年以内)収入が減って要件を満たすことになる場合も含まれます。
他に同一生計内で共同して生計を維持していたなどの要件があります。
と、ここまで書いてきて、年金について正確に記述しようとすると本当に厄介だなと思います。私が書きたかったのはそんなことではなく、単純に男性について年齢制限を設けるのは時代に合わないのではないかということです。共働き家庭が多数を占めるようになり、妻の収入が低い場合の方がまだまだ多いですが、同じぐらい、または妻が多いという家庭も当然あるでしょう。
社会保障というのであれば、より困っている人にいくようにしないといけないので、年齢制限より収入制限を見直した方がよいと思います。
近い将来、マイナンバー制度により税と社会保障がしっかり連動するようになればそういうことも可能になるのだろうかと思いますが、その前に縦割り行政をなんとかしないとだめなんだろうなと思います。本当の「平等」はなんでもかんでも一律同じにするのではなく、より困っている人の生活を引き上げて、困らないレベルの人を増やしていくことなのではないかと思います。

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