FC2ブログ

おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

労使協定による社会保険適用拡大

 労務管理コンサルタントとして労働法にばかり目がいっている私ですが、労務管理には実はそれ以外の法律もたくさん関わってきます。そんなことをお客様からのご相談で思い至る未熟な私です。先日は、個人情報保護法の改正について勉強し、そして、今日は別のお客様から短時間労働者の労使協定による社会保険適用拡大について、頭の中を整理整頓することができました。
昨年10月前は、短時間労働者の社会保険適用について、週の労働時間と月の労働日数の両方が正社員の概ね4分の3あれば加入としていました。
基準があいまいといえばあいまいだったわけですが、そこにはっきりと線引きがされて法改正がされ、10月から被保険者501人以上の事業所に適用されています。
改正後、健康保険法の第3条、被保険者の定義には、週の労働時間又は月の労働日数がパート労働法(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)にある通常の労働者(正社員と考えていただいてよいです。正社員のいない事業所等もあるのでそのような表現になっています)の4分の3未満である短時間労働者についての基準が明確に示されました。

 法律条文では被保険者にならない条件が記載されていますが、わかりやすく整理しますと、
①週の所定労働時間が20時間以上
②時給などの賃金を月額換算して88,000円以上(賃金には交通費、残業代、賞与その他臨時のものは含まない)
③1年以上雇用見込みがある。勤続1年以上の人、雇用契約書により1年未満の期間雇用でも更新する旨の記載があり、1年以上の雇用の見込みがある人を含む。
④学生ではない
以上に該当する人は社会保険の強制加入となります。ただし、被保険者数(社会保険に加入している人)が法人単位(支店、支社ごとではなく企業全体で合計)で500人以下の企業については、当面適用猶予となります。従って、上記に被保険者501人以上の事業所に勤める人という条件が加わります。
法律は改正されましたが、全事業所に適用するのは影響が大きいとの判断から3年後に検討を加えるとされています。
対象となる事業所は「特定適用事業所」と呼びます。

企業に配慮して501人以上限定となりましたが、そうするとそれ以外の事業所で同じ条件で働いている労働者に対して不公平と考えたのか、それともできる限り加入者を増やしたいと考えたのか、それはわかりませんが、労使協定により500人以下の事業所にいる適用要件にかなう短時間労働者が加入できることになりました。今年の4月からで、お客様からのお問い合わせはその件についてでした。
あくまでも、労使合意の上ですから、労働者側がいくら加入したいと主張しても使用者側が同意しないと加入はできないのですが、日本年金機構で出しているQ&A集(
参照
)には、労働者側からそのような相談があった場合は、適切に労使協議できるように環境整備をするように努めてほしいと記載されています。

私は、このような制度については理解していましたが、うっかり今年の4月からということは忘れていたため、お客様からの問い合わせがあり、あらためて自分の頭の中を整理することができました。社労士としては、労働者側が望み、使用者もいいですよということであれば、積極的に加入できるようにサポートしていきたいと考えています。


PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する