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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる12年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

同一労働・同一賃金の建議

当地は、梅雨入り後ほとんど雨が降らず、街で見かける紫陽花も心なしかしょぼんというか、色鮮やかではないような気がしていましたが、今日は朝からかなり降っています。
外出する用事がなくて良かったと思いながら、気になっていた調べものなどに時間を費やし、あっという間に午前中が終わってしまいました。
思えば、私の仕事は書籍やネットで資料を読み、疑問に思ったことをさらに調べるなどの繰り返しです。思った以上に時間がかかる場合もあるしその逆もあります。私は雇用されているわけではなく、自分のペースでできるのでよいのですが、会社などに勤めていたら、「調べもの」が労働時間として認められるかどうか微妙な場合もあるだろうなと思います。
そして、もし、労働として認められた場合、同じ事柄を調べるのに多分早い人も遅い人もいる。その場合、どちらの人の賃金が高いのが正解なのか。
先週、労働政策審議会から「同一労働同一賃金に関する 法整備について(建議)」(
参照)が出されました。おそらく、これをもとに法整備が進められることになるのだろうと思います。

建議とは 報告書のようなものですが、この中で非正規雇用者が全雇用者の4割を占め、特に30代半ば以降を中心に、子育て、介護などのために勤務地や時間の制約のため心ならずも非正規になっている「不本意非正規」であるとして、事実として認めています。
その上で、賃金、福利厚生、教育訓練などの待遇格差が若い世代への結婚、出産等への影響を及ぼし、ひとり親家庭の貧困につながり、社会への悪影響があること、労働力人口が減少する中で非正規でいるために能力開発の機会も奪われることなどが記載されています。
それらを是正するために、
(1)正規、非正規の賃金決定ルールの明確化 (2)職務内容・能力等との待遇の関係性の明確化 (3)教育訓練機会の均衡・均等化 を挙げています。

現在、パート労働法(短時間労働者の雇用管理等の改善に関する法律)にある均等・均衡待遇について、非正規でフルタイムで働く人は対象外となっているため、それを是正するよう法を整備することなども挙げられています。
派遣労働者についても言及していますが、私には具体的にどうするのかというのがよくわかりませんでした。
前述の(1)~(3)はそれでよいですが、実行しようとすると実務的には結構大変だと思います。特に中小企業の賃金の決め方は使用者の裁量部分が大きいし、いわゆる職務分析をしてきっちりかっちり基準を決めている会社の方が少数派ではないかと思います。非正規雇用者のいる事業所は、今後はそれをやらざるを得ないということかもしれませんが、冒頭で書いたように個人の能力をどうしたら正確に測れるかなどは難しいところです。まして、数値にあらわすことが可能なのか。
また、建議の中で、30代後半以降の世代に非正規雇用が多い理由として、就職氷河期世代のことに全く触れていない点については違和感を感じました。

今まで、非正規雇用者は残業も転勤もなしだから待遇が違って当たり前としていた会社も多いと思います。働く時間分による賃金差は当然としても、それなら、基本的部分、基本給、各種手当の部分で残業や転勤に関わる部分以外はスタートは同じで、後は能力により差がついていくというのが正当なような気がしますが、その「能力」の見極めは結構難しいだろうと思います。結果がすぐ出るもの、でないもの、周りに優秀な人がいる場合、いない場合、など、相対的要素もからんでくるからです。
正規も非正規も同じ仕事なら同じ賃金、同じ待遇というのが一番すっきりすると思いますが、それなら非正規にする必要があるのかという話にもなるでしょう。今後、どのような法整備となっていくのか注目していきたいと思います。

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