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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

どうなる?高度プロフェッショナル制度

 今月半ばごろ、政府が法案をまとめたものの2年以上も棚ざらしになっていた労働基準法の改正が、秋の臨時国会で成立するのではないかと報道されました。
法案の中に含まれている、収入が高く高度な専門職の労働者に対して、労働時間の規制から外す「高度プロフェッショナル制度」について、「残業代0法案」として強く反対していた連合が、容認することに方針転換したからです。
しかし、その後、政府や経団連と水面下で交渉を進めたのは次期連合会長と目されていた現事務局長で、現会長も直前まで知らされていなかったなどと報道され、結局、内部の強い反発を受けて、容認するとしたことを撤回に追い込まれてしまいました。
この労働基準法改正の中に、月60時間以上の法定時間外労働について割増賃金を5割にすることについて、中小企業は現在適用猶予されていますが、それが中小企業も適用されるという改正も盛り込まれていて、私としては、他の事情も相まって(守秘義務があるので書けません)国会審議がどうなるのか注目している法案でした。

 「高度プロフェッショナル制度」については、経団連の方々はホントに残業代払いたくないんだねーと思います。以前、出てきた「ホワイトカラーエグゼンプション」では、年収がちょっと忘れましたが、最初、400万円だったか500万円だったかの「ホワイトカラー」の一般サラリーマンを対象にしていて、当然、国民の猛反発を受けて頓挫していました。

この根底にある考え方として、労働に対する賃金を時間ではなく成果で払うというものがあります。
工場のように決められた仕事をする場合は、労働に対する賃金は時間と連動しています。しかし、デスクワークを主とする「ホワイトカラー」の場合、個々の能力により労働時間が変わってくる場合があります。能力の高い人は効率よくさっさと仕事を終える、低い人は同じ時間で終わることができず長い時間働く、結局、長い時間働いた人の方が残業代が増えて賃金が高くなってしまう。これでは不公平だと、「成果」により賃金を払った方がよいとする考え方です。
これを徹底すると、職場内がギスギスしたり、効率よく仕事ができない人が悩んで身心が不調になる、そもそも「成果」について正しい判定を下せる人はいるのか?などの問題が出てきます。
特に、社員同士が仲良く家族みたいに仕事をしている中小企業などにはなじまない制度でしょう。
大企業でも成果型賃金制度を取り入れて大成功を修めたという話はあまり聞きません。

「成果型」という考え方を聞くと、私は、はるか大昔?に勤めていた会社(一部上場企業のグルーブ会社)の上司のよく言っていた言葉を思い出します。
「能力のある奴はない奴を助ければいいんだよ。それで会社はうまく回る。いろんな人を引き受けるのも企業としての役割なんだから」
3人のお子さんの1人が自閉症とわかってから、仕事に対する考え方が変わり、転勤も断っていると聞きました。
確かに、能力のある人が能力のない人を助ければ、能力のある人の労働時間は多少増えるかもしれませんが、能力のない人の労働時間が減り、会社全体としての終業時刻は早くなります。
「働き方改革」は「働かせ方改革」だとある社労士仲間が言っていたことも思い出しました。
さて、今後「高度プロフェッショナル制度」はどうなるのか。私には読めません。注目はしていこうと思っています。

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