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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

保育園落ちた うれしい?

 先週、NHKの夜7時のニュースだったと思うのですが、キッチンで調理しながらチラ見していたので、番組名は正確ではないです。その中で、最近「保育園落ちてよかった」「保育園に受かると困るので倍率が高い入りにくい園に申しこむ」という保護者がいるそうで、ある保育園は「入園辞退する人が続出して危機感を感じる」と語っていました。
待機児童問題を解消しようと、行政側は一生懸命策を講じているそうですが、このような現象が起きると、本当の待機児童は何人なのか読めなくて困ると語っている都内の区長の映像も流されていました。
この現象が起きだしたのは、昨年1月1日より改正施行された、育児介護休業法の保育園に入れないなどの理由があれば、最大2歳まで育児休業を延長でき、雇用保険からの給付も受給できることになってからだそうです。
「不合格通知」を受け取ってうれしかったという保護者の女性の話もありました。

ある人は、 1年の休業後子供を保育園に入れて10時から15時ぐらいまでの間に働きたいと考えていましたが、会社側というよりその業界は慢性的に人出不足のため、もう少し長い時間働いてほしいと打診されたそうです。
それでは、自分としても働き続ける自信はなく、育児にも手をかけられなくなると思い、「合法的に」育児休業を延長するため、なるべく倍率の高い保育園に応募して、「見事に落ちた」ので、ホッとしてうれしかったそうです。
「自分が申し込むことで倍率が上がるので、入りたくても入れない方には申し訳ないという気持ちもあるのですが・・・」と語っていました。

また、ある人は、3歳の第1子を保育園に通わせて第2子を出産後1年で復帰する予定でしたが、夫が1年間単身赴任することになり、実家が遠いためいわゆる「ワンオペ育児」にならざるを得ず、とても無理だと思い、保育園に落ちて休業を延長することにしたそうです。
彼女たちは正社員で雇用保険の育児休業給付も受けています。
ここで、「なんか、ずるくない?」とか、「自分さえよければいいのかねー」とか、「限りなく不正受給に近い」とか、「昔はワンオペ育児が当たり前」とか、彼女たちを責めるのは簡単ですが、何故そうなったかを考えれば、この国の子育て環境、というか雇用環境の問題点が見えてくると思いました。
「働き方改革」なんて言葉だけで、まだまだ「多様で柔軟性のある働き方」や「女性が輝く社会」ができていないということなのだろうと思います。

1人目の人の場合、育児介護休業法では、3歳までの子の育児のための短時間勤務について労働者が請求すれば使用者は認めなければなりません。しかし、企業の制度として、6時間勤務を認めていれば、法的な義務は果たしたことになります。
したがって、それより短い時間を労働者側が提案しても、それは制度としてない、それは認められないということが可能なのです。
10時から15時だと休憩なしで働いても5時間なので、会社としては、もう1時間延ばしてほしいということは可能です。
しかし、小さな子を育てる身になれば1時間の差は大きいと思います。通勤時間など拘束される時間もありますし。

二人目の人の場合、日本企業特有の「単身赴任」の問題。企業の人材育成、人事などは各企業の裁量ですが、子育て世代に対する配慮はもっとあってもよいのではないかと思います。
第2子が生まれて間もない人に転居を伴う転勤をさせるというのはどうなのかなと思います。
また、「ワンオペ育児」の問題も、保育園の送り迎えなど、ほんのちょっとのサポートがあれば、かなり楽になるはずです。これは、自治体によっては、地域のシニア世代や専業主婦など時間に融通のつく人材を活用して、うまくマッチングするシステムを作っているところもあるようです。

企業、自治体、そして政治家、いろいろな人がいろいろなところで、「子育ては個人だけの問題ではなく、社会全体で考える問題」という意識をもたないと、番組で提起された問題は解決しないのではないかと思いました。


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