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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

職場の身だしなみと懲戒処分

就業規則の勉強をしていると、服務規律という職場での様々なマナーの規律について考えさせられます。


態度や身だしなみをはじめとして、最近では会社から貸与されているパソコンや携帯電話の私的利用の制限なども盛り込みます。


また、ネット上のブログ等に会社の顧客情報や内情を書いたりするという事態もありますので、その辺も盛り込んだ方がよいということが新しい本などには書かれています。言論の自由との兼ね合いはどうなるかなあと、疑問点もあるのですが、やはり会社の名誉を毀損されるようなことは避けるように規定すべきなのでしょう。


そんなことも含めて勉強しようと、7月に労働問題に関するあるセミナーに参加する予定なのですが、そこで教科書として使われる労働紛争についての講義本が送られてきました。

六法全書も顔負けの1500ページあまりの大部な本でびっくりしました。


この本を、セミナー当日都内の会場まで持参することを考えただけでもちょっとうんざりですが、仕方ありません。


そこで服務規律の身だしなみのところを見てみると、いろいろな例が掲載されています。


①教員がネクタイなしで授業を行うことが乱れた服装であるという社会通念はないとして解雇無効の例(東京地裁判決 昭和46.7.19麹町学園事件) 


②色ワイシャツ、ノーネクタイ、ぼさぼさ髪などは雇用契約上の義務不履行ではあるが、他にも同様の服装の教師が若干いたことから解雇理由にはならない(東京地裁判決 昭和46.8.23 国士舘高校事件.)


最近では茶髪等についても昔に比べ容認派が増えたと思いますが、「労働者の髪の色、形、容姿、服装などといった人の人格や自由に関する事項について企業が企業秩序の維持を名目に労働者の自由を制限しようとする場合」は、「企業の円滑な運営上必要かつ合理的な範囲に留まるものと言うべき」であり、「具体的な制限行為の内容は制限の必要性、合理性、手段、方法としての相当性を欠くことのないよう特段の配慮が要請される」として、茶髪を理由としたトラック運転手の諭旨解雇を無効とした例があります。(福岡地裁小倉支部判決 平成9.12.25株式会社東谷山事件)


この茶髪についての判例の見解が私は一番わかりやすいです。やはり社員とは言っても個人の自由裁量を尊重すべきことについては、会社は確かに「特段の配慮」をして規定するべき問題だと思います。


不特定多数の人と日々接するような接客業などですと、茶髪を不快に感ずる人もいるかもしれないということで、職種によっても随分違ったものになると思います。


こう考えてくると、就業規則ひとつとってもなかなか奥の深いことなのだなあと、自分はまだまだ勉強不足だと思うこの頃です。

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