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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

36協定書にある「労働時間」

4月から施行される(中小企業は来年4月から) 時間外労働の上限規制について、ある関与先から質問を受けてお話するうちに、いろいろ感じるところがあったので、書いておこうと思います。
現行の36協定書には、時間外労働、休日労働について記載するのですが、ここに記載するのは、あくまでも1日8時間、1週40時間という法定時間を超える時間であり、ここに記載する休日労働は1週1回、または4週間に4日の法定の休日のことです。
ですから、会社で決めている労働時間が1日7時間半だったら、8時間までの30分は36協定書に記載する時間外労働とはなりません。
割増賃金を支払うか支払わないか、率をいくらにするかなどについても会社の裁量で決められる時間となります。
会社で決めている労働時間は「所定労働時間」として「法定労働時間」とは区別しています。
所定労働時間が8時間であれば、残業時間はすべて法定時間外労働となりますが、意外と8時間ぴったりではなく、7時間45分とか7時間50分とかの会社もあります。
4月から適用される新しい36協定書の書式には、法定時間外労働と所定時間外労働を両方記載する書式となっていて(所定時間外労働は任意)、そのあたりの混同については行政側も感知しているようです。

 休日も同様で、週休2日制の会社の場合、どちらか一方が法定休日、他方が所定休日となります。したがって、法定休日(週1日または4週間に4日)以外に労働した時間は、時間外労働となり、週40時間を超えた分については、36協定書に記載された「法定時間外労働」にカウントしなければなりません。
割増賃金率は、通常の時間外労働が25%増し以上、休日労働が35%増し以上なので、休日労働の方が割増率が高く、企業にとっては大きな違いがでてきます。
しかし、平成22年4月1日より60時間を超える法定時間外労働の割増率が50%増し以上となり、時間外労働の多い会社にとっては、休日労働との割増率の差が逆転するという現象が起き、ますます、法定休日労働と所定休日労働について考えなくてはならなくなりました。
このあたりは、行政通達も出ていて(平成21年5月29日基発第052900号)、休日労働について、週1回、または4週4日の休日以外は、時間外労働として取り扱うようにと記載されています。
そうしないと、「休日労働」として35%増しで処理した場合に60時間を超えた時間外労働についての賃金未払が生じるからでしょう。

現在、50%増し以上について、中小企業は適用が猶予されていますが、今般の働き方改革関連法の改正により、2023年4月1日より猶予措置が廃止されます。
法定休日、所定休日、法定時間外労働、所定時間外労働、その基本となる36協定書の作成方法などについて、企業関係者の方にはしっかりと知っておいていただきたいと思います。

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