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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる12年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

有給休暇を取得させることの大変さ

 今年4月から順次施行される働き方改革の中で、意外と企業関係者が頭を痛めているのが、有給休暇を年5日は必ず取得させる義務です(10日以上付与した労働者に限る)
今朝の朝日新聞の労働関連の頁に小さくあった職場のお悩み投稿欄的な個所に、大企業の管理部門関係者だという40代男性からの投稿がありました。
有給休暇を取得しようとしない社員もいて、強く言うと逆切れするようなこともあり、そうすると部下とうまくできない中間管理職と会社からも見られてしまい、辛い立場になってしまうというお嘆きです。
本来、有給休暇は労働者がとりたいときにとる、使用者はそれに対して、業務に支障をきたすときには変更を申し入れることはできますが、原則としていつ取得してもいいような備えをしておくのは使用者側の責任とされますから、何人も取得する人が重なってしまったとか、天災事変などよほどの事情で業務が回らないなどの理由がない限りは、使用者側から変更することはできません。
今般の改正は、使用者側が時季を指定するという、いわば原則とは逆の状況になるわけです。

 そのせいか、原則を重要視するあまり、会社が時季を指定するときには労働者の意見を聴取しなければならないことと、その意見を尊重するよう努めることが省令で規定されています。
ですから、会社が勝手に「この日に休んでね」ということもできません。関係者としては、今までになかった事務が発生することになります。
有給休暇を取得しない人がたくさんいる会社は確かに大変かもしれません。

この5日の中には、労働者が自ら指定して取得した日と労使協定により使用者が時季を指定して取得した分を含めます。
事業所によっては5日以上取得する人ばかりという事業所もありますが、その事業所全体が有給休暇を取得する雰囲気ではないというような事業所もあるようで、私の所属する社労士会の研究会でもそんな話が出ていました。
ある会員の関与先では、ほとんどの人が有給休暇を取得しない、仕事が好きで好きでしょうがないという人たちだそうです。
業種その他いろいろ聞きましたが、守秘義務もありますし、これ以上書くのは控えておきます。でも、そういう会社もあるんですね。小規模事業所だけではなく、冒頭の投書では、投書者自ら大企業と書いていますので、企業規模には関係なく、「企業風土」というようなものが関係しているのでしょうか。

日本では、昔から「勤勉は美徳」とする風潮があり、そんなこともあるのでしょうか。同僚が大変になるからと考える人もいるようです。
法律で決められている当然の権利なのですから、もっと休んでいただきたいですね。
先日、ある関与先と方策を話しました。その会社はほとんどの人は自分で5日以上取得するため該当者は数人以内ということですので、狙いを定めて年度始めから声をかけるようにする、夏休み、年末年始などの前後1日ずつ取得してもらうように早めに話すなどと話をしました。この改正、本当に守れるのか企業関係者の皆さんも懐疑的なようですが、法律は順守するしかないですし、もっと休みをとることはいいことだという風潮に変わってほしいと思います。。

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