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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

年金受給資格の10年はよいこと?

あるご縁で労働・社会保険諸法令について記載している原稿について校閲をさせていただいています。ある出版社が定期的に発行している刊行物ですが、内容に間違いがないか、おかしな表現はないか確認して、あれば指摘するという仕事です。
社労士の専門分野ではありますが、すべてをカバーできるほど私も優秀ではないので、自分の不得意分野の年金の記事などについては、あれこれ調べて自分自身も初心に立ち返り勉強することができるありがたい仕事です。
先日、記事内容とは直接関係なかったのですが、年金関係の記事だったので、あれこれ検索しているうちに、年金機構のある文書を見つけました。
平成29年8月から、それまで年金の受給資格期間が25年から10年に短縮されたことに関連していることなのです。すなわち、納付済みまたは、免除、猶予期間、他、海外在住期間など資格期間に組み入れられる期間を併せて25年ないと老齢年金を受給できなかったのですが、それが10年になりました。
それまで、無年金だった人も受け取れるようになり、そういう人にとっては「朗報」ということになるのだろうと思っていました。
しかし、前述の文書を読んで、違う側面もあることに気がつきました。

 それまで、25年の資格期間を満たさない場合に、原則の年金加入期間の終了後も任意で加入できる制度がありました。国民年金の場合は、原則の加入終了年齢の60歳を過ぎてから70歳までが任意加入できる年齢で、受給資格があれば65歳まで、そこまで加入しても25年にみたない場合は特例でさらに70歳までの間で資格を得るまで加入できる制度があります。
また、厚生年金については、現在70歳までが加入年齢ですが、資格期間を満たさない人で事業主の同意を得て70歳過ぎても任意で加入できる制度があります。
(生年月日により25年より少なくても資格を得られる場合もあります)

前述の文書は、それらの人について、10年の資格期間を満たしていたら、法改正後に被保険者資格はなくなるというものです。
それまで、25年を目指していた人ももう保険料は支払わなくてもよくなりますが、その分、目指していたよりも受給できる年金額は減るわけです。
国民年金の場合、65歳まではそういう人も任意加入して年金額を増やすことは可能ですし、お勤めなどして厚生年金に加入すれば70歳まで期間が延びますから年金額は増やすことができますが、資格期間の10年を満たしているから、もういいやと何もしないとかなり低年金になってしまいます。
特に、フリーランスで仕事をして国民年金の方は気をつけていただきたいところです。国民年金は40年しっかり納付しても年額779,300円(平成30年度の額)です。
10年だけだとこの4分の1の額です。本当に少ないです。
たとえ、低額でも自分の年金があるとないとでは違いますし、25年は諸外国に比べても長いようですから、10年に短縮したのは総合的には良いことなのかもしれませんが、やはり陰の部分もあるのかもしれないと思いました。

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