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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

パワハラは難しい問題

パワーハラスメント(以下パワハラ) という文言は比較的新しいと思いますが、私が開業した頃(2006年)にはすでにあったように思います。
開業間もない頃に作った就業規則に、パワーハラスメント禁止規定を入れていましたから。
男女雇用機会均等法でセクシャルハラスメントに対する事業主の管理措置義務が法制化されて以来、「ハラスメント」という概念が定着して、現在では、マタニティハラスメント、育児休業等に関するハラスメントに対する事業主の管理措置義務が法制化されていて、昨年5月にパワハラについても「労働政策総合推進法」に規定されました。
今年の6月から施行の予定となっています。今月中には何がパワハラに該当するか具体的な指針が出される予定です。厚生労働省では「明るい職場応援団」というサイトを作って、わかりやくす具体的に解説しています(
参照)。
パワハラが問題となるのは、深刻な場合、労働者が精神を病み自殺等の最悪の事態に陥ることがあるからです。
もちろん、そこまでいかなくても人材の流出や生産性の低下につながる事例もあり、けして看過できない問題として認識されているということでしょう。
そんなわけで、私も先週、労働政策研究研修機構のフォーラムに参加して勉強してきましたが、なかなか難しいなと感じています。



法律では、定義として、①優越的な関係に基づいて②業務の適性な 範囲を超えて③身体的・精神的な苦痛を与え、又は就業環境を害するとされています。
「優越的」とは必ずしも上司と部下などの関係ばかりではなく、スキルが高いなどで部下が上司にパワハラを行う場合も考えられます。
三つの要件で①と③は比較的判断しやすいですね。もっとも③は個人の主観に左右される部分も大きいように思います。
一番判断に迷うのは、②ではないかと思います。
「業務の適性な範囲」とはどこで線引きをするのか、それらについて指針で具体例を示すことになっていますが、案としては、①身体的な攻撃、②精神的な攻撃、③脅迫、侮辱、暴言等、④隔離、仲間外し、無視、④過大な要求 遂行不可能なことの強制等、⑤過少な要求 能力、経験からかけ離れた仕事をさせる等、⑥個の侵害 私的なことに過度にたちいる。
指針では、さらに細かく具体例が示されるものと思われます。

ラグビーワールドカップで、様々な国籍の代表選手たちが多様性を認めつつ力を合わせて難敵に立ち向かう姿が感動を呼びました。
職場というのも、生まれも育ちも違う様々な価値観の様々な性格の人が「会社の利潤追求」という一つの目的の達成のために働く場所です。
「多様性」を受入れるところからスタートして、相手を尊重しつつ時には厳しいことも指摘しないといけない上司や先輩にあたる人たちは、これから難しい時代になっていくことでしょう。
話し方のスキルなども磨く必要があるかもしれません。
法律で義務を負うのは事業主です。パワハラのない職場にするように管理する義務を負います。積極的に取り組んでいく必要があります。
社内風土などもありますから、難しい問題かなと感じました。しかし、「社内風土」も時代の流れに合わせて、変えるべきところは変えていかなくてはいけないとする意識を持つことも重要だと思いました。

【管理人注】この記事を書い前日の令和2年1月15日、すでに官報に厚生労働省告示第5号として「事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」が官報で公表されていました。気がつかず、大変失礼しました。お詫びします。
 

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