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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

感染症の就業制限

 巷では新型コロナウィルスの話題でもちきりです。私も関心をもってテレビやネットで情報収集していますが、大半の人は罹患しても軽症ですむそうで、死亡率はそれほど高くはなさそうです。怖いのは感染者が急増して医療体制が間に合わなくなることです。そうなると、軽症だった人も重症化してしまう可能性があります。今でも保健所が適切な対応をしてくれなかったという話があるくらいですから。早く特効薬やワクチンが開発されることを祈るばかりです。
「インフルエンザにかかった社員がタミフル飲んで、1日ですぐ治ったそうですが、すぐ出社させてよいものでしょうか。」そんな質問が関与先からありました。
その会社の就業規則には、伝染性の病気にかかっている者、他人に感染させるおそれのある者、医師が就業が不適当と認めた者などについて就業させないという規定があります。
まずは、医師に確認することでしょう。感染させるおそれがなければ出社していいでしょうし、会社にはそのような医学的判断はできませんから。

 その会社の就業規則を作ったのは私でして、そのような場合に休業したときに給料を払うか払わないかについて記載をしていません。
結構グレーゾーンのところだなと考えたからです。
労働安全衛生法第68条では、厚生労働省令で定める伝染性の疾病などにかかった労働者について、事業者は就業を禁止しなければならないとあり、会社はそのような伝染性の病気の人を働かせることは法的にできません。
厚生労働省令で定めたものを確認するには労働安全衛生規則第61条に、伝染性の疾病とか腎臓、心臓、肺などの疾病で「労働のため病勢著しく増悪するおそれがある」場合、それらに準じて厚生労働大臣が定めるものにかかった者とあります。
その他に感染症法という法律にも定めがあるようで(18条)、検索しているうちにようやく以下の表にたどり着きました(
参照)

一番下に新型インフルエンザがあり就業制限〇となっています。つまり、新型インフルエンザの場合は、法律で就業制限をしなければならないので、会社は法律に従い休ませなければならない。これは会社都合ではないので、給料の支払は必要ないということになります。
従来からあるインフルエンザの場合は、そのような指定はないので、医師の判断を確認して会社の規則等により休業させるか判断することになります。
でも、普通は、感染させるおそれがなくなるまで休んでねという話にはなると思うのですが、給料をどうするかがグレーゾーンだなと思います。
純然たる会社都合ではありませんが、法的根拠のない就業制限ということになり、本人が有給休暇取得としたくないということであれば、労働基準法第26条に基づき、平均賃金の6割の休業手当を支払うとするのが無難なのかなと思い、関与先にもその旨伝えました。
会社には安全配慮義務があり、他の社員の健康にも配慮しなければなりませんし、インフルエンザを蔓延させるのも困ります。
今後、就業規則の見直しも必要かなと思う今日この頃なのでした。



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