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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

発熱して休業した場合の休業手当

 今般、私の関与先で感染が確認された人はまだいませんが、事業主さんが気になさるのが休業手当のことです。
本人が感染した場合や濃厚接触者となり保健所の指示で法律に基づく就業制限となったときには、会社が休業させたわけではないので休業手当の支払の必要はありません。
それらに該当せず、発熱しただけで休業するよう会社独自の判断で休業させた場合は、原則としては、労働基準法26条に基づき休業手当が必要と、厚生労働省のQ&Aにあります(
参照)。
例えば、37.5度以上の発熱をした人は2週間自宅待機するという会社独自のルールを作った場合などが該当すると思われます。
在宅で仕事ができるのであれば、本人の状況に応じて仕事を継続してもらえば、賃金は支払うことになり労働者としてはそれがよいでしょう。

では、休業手当とはそもそもどういう性質のものでしょうか。条文では使用者の「責めに帰すべき事由による休業の場合」休業期間中平均賃金の100分の60以上の手当を支払うようにとだけ書いてあります。
労働契約というのは労働者の労務提供に対する対価として賃金を支払うという契約です。
労働者が労務提供できる状態にあり労務提供する気があるのに、使用者が自分の都合で労務提供を断るのであれば、少なくとも60%は支払うようにということになっていて、民法536条第2項の「債権者の責めに帰すべき事由」による債務不履行と考えれば100%でなければおかしいという議論もありますが、それは置いといてですね、
前述の続きで、在宅勤務ができない仕事で、休業してもらう場合、熱が高くて会社に来たとしても仕事するのは無理なんじゃないのと思えるような人について休業手当の支払は必要かという問題がでてきます。

労務提供ができるけどストップしてもらう人に対する補償と考えれば、前提条件として心身ともに健康で労務をするのに支障のない人ということが考えられます。
労働者側から、熱があろうがどうしようが、私は働いて稼ぎたいんです。ちゃんと仕事はできますと言われたとしても、使用者には安全配慮義務がありますから、熱があるのがわかってて働かせるわけにはいきません。それがもとで悪化するのは困りますから。
そのような場合には休業手当の支払対象とはならないのではないか、いや、やはり本人が働きたいのに働かせないのだから休業手当は必要かな?そんな疑問がわいてきた昨今、あらためて法律条文をしげしげと眺めている今日この頃なのでした。

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