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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

副業・兼業を見直す

 2019年4月1日から順次施行されている働き方改革の中で、政府は「副業・兼業」の推進を図り、厚生労働省のモデル就業規則の中で、副業・兼業を原則禁止から容認とする条文に修正しました。
裁判例でも、勤務時間以外は労働者の私的な時間であり、使用者はその使い方について制限はできないとする考え方が示されています(マンナ運輸事件 京都地裁判平24.7.13)。
しかし、労務提供に支障が出たり機密漏えいなど経営秩序を乱す場合は、規制するべき合理的理由となるという解釈も示していて、判断するために許可制とすることは合理性があるともしています。モデル就業規則でも合理的理由があれば断れる条文となっています。
というわけで、私は、許可制とする就業規則を提案してきましたし、労務管理が複雑になることや雇用保険、労災保険などに関して法律的な運用にも不備がある現状では、どちらかというと副業・兼業について積極的に賛成という気持ちにはなれませんでした。

 しかし、今般のコロナ禍により多忙となる業種と事業そのものを休業せざるを得ない業種とにきれいに分かれてしまう現状をみると、副業・兼業は労使ともにある種の「保険」となるのかもしれないと思い直しています。
実際に、一部の自治体では仕事がなくなった人を外国人労働者が来られなくなって困っている農家などに仲介してうまくいっているという話もあり、それはそれでいいことだなと思いました。
本当は、国がもっと積極的にシステムを作るといいのにとも思いますが、何をやっているのか全く説明もなければ見えてもこない現政府の対応には何も言う言葉もなくなりました。

副業・兼業の良いところはなんといっても「人材のシェア」だと思います。
自社が副業・兼業先になって短時間でも普段雇用できないような人に来てもらうことにより、社内が活性化されたり新しいアイディアが生まれたりする可能性があります。
労働者にとってみると、視野が広がり人脈もでき離職することなくキャリアを積むことができるなどでしょうか。
そして、前述の「保険」の部分です。一つの仕事しかしていないとその仕事が今般のような事態で立ち行かなくなると生活そのものができなくなりますが、もう一つ仕事があれば、収入のすべてを失うことがなくなります。
そして、社会全体からみても人材不足のところと余っているところをうまくマッチングすることが可能となれば、労働時間などについても余裕がでてくるのではないかと思います。
働きすぎには十分注意しつつ、いろいろな仕事をすることは悪くはないのかもねと思う今日この頃です。

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