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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる15年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

育児休業は要件に該当すれば取得できる

 必要があって、厚生労働省が毎年発表している雇用均等調査の今年の7月発表分(令和3年度の調査)を参照しました(こちらです)。
したところ、育児休業制度の社内規定がある事業所は、500人以上規模の事業所では99.9%、5人から29人規模でも75.1%とかなり法制度が浸透していることがうかがわれます。
多くの事業所では法令遵守のため、子育て支援のため、従業員の福祉のため等、理解されていらっしゃるのだと思います。
では、もし、社内規定がなかった場合に育児休業を取得することはできないのでしょうか。
私が社労士になって間もないころですから、かれこれ十数年以上前だと思うのですが、あるセミナーで、労働法の専門家として有名な先生が、企業内に育児休業の規定がないことを理由に休業取得を断ることができるかという問題について、規定を作る義務は企業にはないので契約関係の中で断ることはできるのではないかというようなことをおっしゃっていて、法律論がからんでいる話だったので、どうにも私には理解できませんでした。
だって、法律があり、それを守ろうとすれば規定の有無に関係なく要件に該当すれば育児休業を取得するのは労働者の「権利」であり、付与するのが企業の義務じゃないの?と思ったからです。

この点については、「その要件を満たす労働者が申出をした場合、使用者は拒否できないと法で規定されているため一方的意思表示により労働義務の消滅(及びそれに伴う賃金支払義務の免除) という法的効力を生じさせるとするのが国会での政府答弁(第140回国会1997年5月16日衆議院労働委員会太田芳枝婦人局長答弁)である(『労働法』第十版 菅野和夫436ページ)」と考えてよいようです。

法律論はともかくとして、法律で使用者に義務づけているのですから、規定の有無は関係ないと考えてよいということだと思います。
ですから、もし、会社にそのような規定がないからとれないのかななんて悩む必要はありません。
1歳未満の子を養育する人は必要なら請求して取得しましょう。
ただし、労使協定で除外できる人や有期契約の場合の条件などがありますから、厚生労働省の該当サイトなどを参照して概略を知っておくとよいでしょう(
参照)。

社内規定がないからこれはできないのかなと思うようなことでも、法令で決まっていることなら、本来はそれを盛り込んで社内規定を作らないといけないのですから、会社に確認するとよいでしょう。それをうるさがるような会社はちょっと困りますが、現実にはそういう会社もありそうです。
社労士会では、「一社にひとり社労士を」と言っていますが、社労士と契約しているような会社なら法令遵守は徹底されるでしょうし、やはり事業主の皆様には必要経費として社労士と契約していただきたいなと思います。
この記事を書いていて前述の参考文献『労働法』、折に触れて確認しているのですが、十版はちょっと古いですね。
法律に関する基本的考え方を確認するのに使っているので、何年も使っていました。そろそろ買い替えなくてはと思いました。
何事も流れるように古くなっていきます。アップデートしなくては・・・。

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