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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

年金の時効撤廃は記録管理ミスの分だけ

政府がばたばたと成立させた「年金時効特例法」が7月6日から施行されています。


厚生年金、国民年金では給付を受ける権利は5年で時効です。(国民年金の死亡一時金は2年)


その時効をいわゆる「宙に浮いた年金」や「消えた年金」の権利者がわかった時はなしにするという法律です。

社会保険庁のHPにある例を見ますと、例えば、60歳から年金を受給していた人が71歳で追加すべき年金が見つかった場合、今までですと、60歳から11年分の年金があるのに5年間分しか遡って受給することができませんでした。


それが、5年間分を超える分についても全額を支払うことになったのです。また、もう一つの例として、年金のなかった人が72歳で記録が見つかった場合、過去5年間分しか遡って支払われなかったのが、年金受給資格の発生した年齢時に遡ることができるというわけです。


本人が死亡している場合は、「未支給の年金」として死亡した当時に、生計同じくしていた遺族(配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の順)に支払われます。ですから、亡くなった方が勤務先をいろいろ変わったとか、国民年金と厚生年金を行ったり来たりしたなんていう場合は、遺族の方が調べた方がいいかもしれません。


一見いい法律のようですが、実は当たり前ですよね。だってミスをしたのは社会保険庁で本人じゃないんですから。本人がきちんと保険料を払っているのに、記録管理のミスで「宙に浮いていた分がわかったけど時効だから払いません」なんて「それはないでしょう」という話ですよね。


ところで、この時効撤廃で救われるのはあくまでも記録管理ミスのわかった人だけです。記録は最初からちゃんとあったけれど、受給権者本人が請求しなかったために、時効になった分は救われません。


今朝の朝日新聞にもそんな例が掲載されていました。現在100歳の方ですが、1966年に夫を亡くしましたが遺族年金の制度を知らず、4年後に市役所に行きましたが「もう遅い」と取り合ってもらえませんでした。その後年金制度を知り、結局92年に申請し夫がバス会社や鉄道会社に勤めた記録があり、97年から支給が始まりました。66年からの未支給分については申請時から5年間分だけが一時金として支給されました。


現在では、夫が亡くなった時には何らかの年金又は一時金などがあるのではないかと考えるのが普通でしょうが、当時はまだ国民皆年金制度がスタートしたばかりということもあり浸透していなかったのでしょう。


それにしても、市役所の応対も無知だし、年金の「申請主義」はやはりおかしいと思います。「申請主義」を言うのなら全ての国民が年金制度を熟知して初めて可能なのだと思います。現行の複雑な年金制度ではそんなこと無理ですよね。


やはり、該当者には行政の側が手続きを促す「お知らせ」ぐらい出したっていいと思います。


それから、よくわからないで相談に行く方は、各県の社会保険労務士会や社会保険事務所などの年金の専門家のいる所へ行くことをお勧めします。(公務員の方は共済組合へ)市役所の窓口にいるからといって年金のことをよく知っているとは限りません。

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