FC2ブログ

おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

「過労死、労組にも責任あり」遺族が調停申し立て

昨日の朝刊に、「組合員の過労死を防げなかった労働組合」について遺族と地域労組(企業の枠を越えた労組でいわゆるユニオン)が、民事調停を申し立てたという記事がありました。


ちょうど、ユニオンについてブログを書いた後で読んだ記事だったので、そんな大きな記事ではないですが、興味深く読みました。(参照 新聞記事なので時間がたつと消えます)


長時間労働により過労死した外食産業大手の元店長の妻が、会社の労働組合にも組合員の過労死を防げなかった責任があると考え、支援を受けている地域労組とともに申し立てたものです。

元店長は、2004年8月、脳梗塞で亡くなりました(当時48歳)


複数の店舗を担当して月平均残業時間は130時間にも及び、2005年3月労災と認定されました。妻は労組が夫のために何をしてくれたのか、説明を求めましたが「一般論ばかりで納得できなかった」として、労組に対して、謝罪と、過重労働を防ぐために行った措置の説明、今後労働環境の改善に努力することなどを求めています。


新聞記事には以上のことしか書かれていないので、それ以外のことは想像するしかないのですが、労組側は多分びっくりしているでしょう。今までに労組に対して過労死の責任を問うという話は聞いたことがありませんから。


もしかしたら、元店長は組合員として労組に過重労働について相談していたのかもしれません。そうだとしたら、労組が会社に対してもう少し何らかのアクションを起こしてくれていたらという思いを遺族が持つということもあるかもしれません。また、残業時間については当然労使協定を結んでいるはずですから、その内容はどうだったのかということも問題になるのかもしれません。


労災と認定された以上、会社に責任があるのは明らかです。過重労働をさせたのは会社なのですから。労組に責任があるかどうかというのは、細かい状況がわからないので何とも言えませんが、地域ユニオンが後押ししているというところが、私にはなかなか興味深いです。


この地域ユニオンのHP を見ると、御用組合的な既存の企業内の労組やユニオンショップ協定(当ブログ過去記事参照)に不満を持つ人たちに、悩まないで相談するように呼びかけています。打開する方法もあるということも書かれています。


地域ユニオンは、今や様々な弱い立場の労働者や企業内の労組に不満を持つ人の「駆け込み寺」的な役割を果たしているようにも見えます。一方では、私が昨日記事にしたような企業側にとっては、「労組の資格要件があるのか」というような意見もあります。


いずれにしても、企業内の労組は労組の出発点である「みんなでよくなろうよ」という視点を忘れずに活動していかなければ、弱体化するばかりではないかと感じました。


このニュースには今後も注目していきたいと思います。


PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する