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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

問題の多い日雇い派遣 天引き分返還を求める集団訴訟

今朝の朝日新聞で、大手派遣会社のいわゆる日雇い派遣の労働者が結成した労働組合が、不透明な給料天引きの問題で、会社側を訴えたとの報道がありました。(参照)原告26人の請求総額は455万4600円とのことです。


「データ装備費」という名目で、1回につき給料から200円をけがや物損の保険料として天引きしていたとのことです。会社側は任意だったと説明していますが、ある支店長は「100%徴収するよう会社から指示されていた」と語っています。


天引きの理由を尋ねた労働者に対して、「納得できないなら給料はお支払いできません」と言ったとか。それが事実なら労働者側の弱みにつけこんで暴利をむさぼる悪徳会社ということになります。

労働基準法では、給料は直接全額を本人に支払うということが義務付けられています。(24条)天引きが認められるのは、所得税や社会保険料など法令で決められたものと、労使の書面協定により定められた組合費や購買代金等だけです。


何の根拠もなく使用者が勝手に給料から何かの名目で天引きすることは違法行為です。


そもそも、「けがや物損の保険料」などというものは使用者側が負担すべきもので、労働者が負担するいわれはありません。収入の低い人にとっては1回200円でも当然大きな問題でしょうし、この会社以外でも同じようなことをしていて問題となった派遣会社が、全額返還に応じるなどした例もでているようです。


近年、派遣会社が利益をあげて急成長を遂げるなんていう例がありましたが、このような違法な天引きで利益をあげていたふしもあります。その他にも、前日に仕事を割り振っておきながら、深夜や当日朝突然キャンセルの連絡があり、何の補償もないという例も新聞に出ています。


これは、使用者の都合による休業に当たりますから、労働基準法では休業補償として平均賃金の6割りを支払わなくてはいけません。(26条)民法上では債務の不履行(415条)にあたりますから、労働者側は損害賠償を請求できます。


新聞にはその他にも「ラバーつきの軍手を買わないで事故にあったら労災保険はおりないと言われた」などと備品の強制購入なども報道されています。どうしてもその仕事に必要な備品は使用者側が用意するのが常識でしょうし、業務上のけがなら労災がおりないなどということはないはずです。


私は当ブログでも度々派遣は専門性の高い派遣法成立当時の限定業務に限るべきだと書いてきました。「専門的なスキル」という武器を持たない労働者が派遣スタッフになれば、使い勝手のいい労働力として消費されるだけです。(参照1) (参照2) (参照3)(他にも記事がありますが、最近のものだけピックアップしました)


派遣会社の「違法行為」は他にも新聞紙上に掲載されていましたので、明日また、続きを書きたいと思います。


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