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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

店長にも残業代を払って! 大手コンビニ店長が提訴

大手コンビニエンスストアのフランチャイズチェーンに加盟する会社の6店舗で働く店長ら7人が「店長は管理監督者ではないので、残業代を支払うべき」との訴えを起こしたと報道されました。


労働基準法では、労働時間の規定の適用除外者として、「事業の種類にかからわず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者」を挙げています(第41条第2項)


これらの人は経営者と一体的な人として、厳格な労働時間管理になじまないと判断されているわけです。


普通の会社などでは、管理監督者的地位の人には、役付き手当てを支給して、残業代などは支払わないというシステムになっていると思います。

旧労働省の通達によると、「一般的には部長、工場長等労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にあるものの意であり、名称にとらわれず実態に即して判断すべきものである」としています。


また、同通達で、「実態に基く判断」とは、「資格、及び職位の名称にとらわれることなく、職務内容、責任と権限、勤務態様に着目する必要がある」としています。


その他、待遇面にも言及しています。「賃金の待遇面についても無視し得ないもの」として、「その地位にふさわしい待遇がなされているか否か」「ボーナス等の一時金の支給率、その算定基礎賃金等についても役付き者以外の一般労働者と比し、優遇措置が講じられているか否か」を判断基準として挙げています。


一般労働者とは違うそれなりの待遇と権限を与えられているからこそ、労働時間の枠をはずしてもいいんですよという考え方だと思います。


前述の店長たちは、店長であることを理由に残業代が支払われていないそうです。しかし、詳細なマニュアルに従って働くだけで、店長としての裁量や、予算への権限がなく、経営にも参画していないと主張しているようです。


そのため、自分達は「管理監督者」ではないとして、時効が成立していない2年分の未払い手当てを請求する訴えを起こしたものです。


いわば、労働者性の強い「雇われ店長」であるということなのでしょう。会社側の言い分が何もないので、これ以上のことはわかりませんが、店長たちの主張が事実であるならば、会社側は分が悪いかなという印象です。


私はこの記事を昨日の夕刊で見たのですが、同じ欄に大手紳士服メーカーが、労働基準監督署の指導により、380人の店長全員を「管理監督者」から外すと労組に伝えたということが報道されていました。


裁量権がなく実態は一般労働者と同じなのに、残業代が支払われていない「偽装管理職」だという労組側の主張が全面的に認められたようです。


「管理職」だからという理由で過酷な労働を強いられている会社員というのは、たくさんいそうな気がします。会社側も「偽装管理職」がいないか、労務管理を見直す必要があるでしょう。


明日は、これらについての判例をちょっと見てみたいと思います。

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