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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

公務員には特例を設けるべきでは?年金横領の時効

もううんざりと言う感じであまり書きたくはないのですが、やはり年金のことは社労士としては黙っているわけにもいきませんね。


昨日、社会保険庁が職員による年金横領についての調査結果を発表しました。(新聞記事参照)公表済みの事案50件のうち、刑事告発したのは27件だけで、自主退職をして退職金を支払った例もあるとか。今後刑事告発したくても時効(7年)のためできないなどと報道されています。

大学で勉強した刑法の本をもう一度開いてみました。


横領とは、他人の占有に属さない他人の財物を不法に領得する罪で、他人の占有を侵害する窃盗、強盗、詐欺などとはまた別の犯罪として横領罪となります。


「業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、10年以下の懲役に処する」(刑法253条)。


業務上でない横領は5年以下の懲役ですから、業務上の横領についてはそれだけ重い責任を負わせているわけです。


ところで、刑法上の時効には刑の言い渡しを受けた後の「刑の時効」と一定の期間経過により公訴提起ができなくなる「公訴時効」とありますが、今回の場合は後者にあたります。


時の経過によって被害感情、応報感情が薄れる、証拠等が散逸して適正な裁判ができなくなる、国家の刑罰権は絶対的なものではないので、一定期間訴追されない事実状態を尊重する、などいう説があるようです。


年金の横領という非常に重大な犯罪が、7年で不問に付されるというのは国民としては納得のいかないところだと思います。被害感情が薄れるどころか、聞けば聞くほど倍増しますよね。


私は同じ業務上横領でも、公務員の横領については時効期間をもっと長くするか、或いはなくしてもよいのではないかと思います。公務員はそれだけ重い責任のある職であり、国民から徴収し預かった金に手をつけるというのは、許されるべきことではないという自覚を持ってもらうためにも、公務員についての時効は一般人とは分けて考えるべきだと思います。


それって、「法の下の平等」に反する? うーん、でも公務員に対しての様々な規制の中の一つと考えて、特例を作ることはできるのではないかと思うのですが。いずれにしても、発覚している分についてはきちんと本人に弁償させるということは、徹底してほしいと思います。


〔今日の参考文献〕弘文堂 伊藤真「刑事訴訟法」P321、「刑法各論」P207~226


 


 

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