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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

特定社労士制度について考える

今月の2日に特定社労士になるための研修を受け始めたことを記事にしました。関連して読者の社労士の方から長いコメントをいただき、私も考えるところがありました。(過去記事参照)


前半30時間のビデオ研修が終わり、第2ステージとも言うべきグループ研修を1回受けたところですが、前半が終わったところで感じたことなどを書いてみたいと思います。

能力担保研修と銘打っていますから、社労士の能力をしっかりと確保するための研修という位置づけになるでしょう。


ビデオでは全国社会保険労務士会連合会の会長を除き、10人の講師の方が登場しました。3人は大学院等の法律学の学者の先生、この方たちは憲法、民法、労使関係法等の法律学の「基本のキ」みたいなことを講義なさいました。


残りの7人は弁護士さんで、現実に労働問題でどういうことがあるか、いわば「労働法各論」みたいなことを講義なさいました。学者の先生の講義は、大学の授業を思い出すというようなそれなりの授業でしたが、弁護士の方々の中にはある種の違和感を感じるような講義もありました。


2、3人の方なのですが、弁護士がいかに細かく法律に精通しているかを、受講生に見せているとしか思えないような講義であったり、「今後社労士の方も弁護士と同じような活動をなさるわけですが、こちらは受けて立ちますから、しっかりと勉強してください。お互いに頑張りましょう」的なことをおっしゃったりと、「別に私は弁護士と張り合うつもりはないんですけど」と言いたくなるような雰囲気の方もいらっしゃいました。


社労士があっせんの場で代理権を獲得することについては、弁護士業界で激しい反発があったと聞いています。司法制度改革により今後弁護士の数は右肩上がりにどんどん増える予定ですから、彼らも自分たちの職域について敏感になっているのでしょう。


そもそも、コメントにもいただいているように、「あっせん」の場にはっきりと代理権を示した代理人など必要なのでしょうか。その件については、研修で私の所属するグループでリーダー(既に特定社労士の資格のある方)をなさっている先輩社労士も、昨年、県の社労士会の広報誌に投稿なさっています。


「あっせん」とは訴訟などによらず当事者が話し合いで譲るべきところは譲り、多少の不満はあってもなんとか解決しましょうという制度です。裁判までいけば、当事者の経済的、時間的負担は大変なものですし、私生活まで立ち入ったことを細かく聞かれたりということもあり得ますから、当事者にかかるストレスも相当です。


ビデオで、ある弁護士の方があっせんは中小零細企業主とそこで働く労働者にとっていい制度、「貧乏人対貧乏人にいい制度」とおっしゃっていました。


今、研修で学んでいる(学ばされている)内容は、「依頼者の利益を図る」という代理人としての考え方です。そこには、「譲るべきは譲る」より「攻撃と防御」という弁護士にとっては当たり前の考え方です。ひとつの考え方としてこれらを学ぶのは意義があると思いますが、このような弁護士的考え方で、はたしてあっせんがうまくいくのかなあという疑問があります。


社労士業界には社労士として労使関係をうまく治めてきたという長年の実績があるはずです。何から何まで弁護士のリーダーシップで進められる研修というのは、私にとってはちょっと残念です。社労士業界は今後弁護士と同じ土俵に乗って勝負しようと考えているのでしょうか。


私には、特定社労士制度というのがいまいちよくわかりません。それでも、今勉強しているのは労働法というべきものなので、私自身は楽しく勉強できているのですが、「答弁書」など書いたこともない文章、しかも雛形もなく、弁護士が使うような小難しい用語で書くなどということについては、ちょっと苦労しています。


研修、試験を通じてたくさんのことを得ることができるように、そして制度について理解できるように、後半の研修を頑張りたいと思います。


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