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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

東京地裁 パワハラを労災と認定(2)

昨日書いたパワハラの記事に関連して、パワハラについてちょっと調べてみました。


私の持っている本「職場のトラブル解決好事例」(厚生労働大臣官房地方課労働紛争処理業務室 著2006年保険六法社)にも、労働相談の現場では、職場のいじめの相談についていろいろ例があり、予想外に多いことがわかります。


私が時々見る独立行政法人労働政策研究・研修機構のサイト内を検索してみました。

2006年の記事ですが、職場のいじめについて特集された記事が掲載されていました。興味のある方はご覧になってみてください。(参照)


その記事によると、職場でのコミュニケーションや助け合いが減ったと感じている企業は、そうでない企業に比べ、「心の病の増加」が格段に多かったとあります。


昨日の記事にした上司の暴言が労災と認定された例も、暴言を受け続けた労働者が、うつ病を発症し自殺にまで至ってしまった例でしたが、職場でのいじめや嫌がらせはそれを受けた人が健康まで害してしまうというところに問題があるのです。


それは、企業にとっても労働者にとっても不利益な問題であり、できるだけ避けなければならないことだと思います。


ご紹介した記事の中での分析では、現代の雇用環境がいじめの原因の一つであることは間違いないようです。雇用に対して常に不安を抱えている非正規社員、正社員であっても若いうちから年上の非正社員の管理をさせられたり、正社員が少ないために過重な責任を押し付けられたりして、過重労働を強いられている正社員。


職場内にストレスをためこんでいる人がたくさんいるという状況なのです。加えて、いじめ自殺等が表面化してきた1970年代後半からの学校現場で学生時代を過ごした人が社会へと巣立っています。


学校時代にいじめの加害者、被害者になったり、積極的に関わらなくても、被害者になった時の怖さを知っている人たちは、保身のためにいじめる側に回ることもあります。


社会全体の価値観の多様化に伴い、職場にも様々な性格や考え方の人が混在し、さらに非正規社員の増大で待遇も一律ではありません。人間関係を良好に保つのは容易なことではないのですね。人間関係に労働問題が絡んできて問題がより複雑になっているということなのです。


同記事の中で、神奈川県商工労働部が出しているいじめ、嫌がらせの対処方法によると、①加害者やその内容、発生日時などを記録しておく。②上司・同僚などが相手の場合、「仕事と割り切り取り合わない」「関係改善の余地があるなら努力してみる」「相手に弱みを握られるようなミスはしない」等で様子を見る。③会社ぐるみの場合、いじめや退職強要をやめるよう内容証明郵便で通知して、労働相談センター等に相談する。④裁判(いじめをやめるか慰謝料請求等)


ということですが、現実には事を起こすと結局その会社にはいずらくなるでしょうし、簡単に退職できないような場合は特に難しいですよね。


結局、経営者が「居心地の良い職場を作る」ということに対してどれだけ高い意識を持っているかということに関わってくるのだろうと思います。


いじめや嫌がらせの横行するような職場では、優秀な人材も逃げていくでしょうし、社員のやる気もなくなり結局会社にとって大きな損失だと思うのですが。経営者側は早くそういうことに気づいてほしいと思います。

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