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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

離婚による年金分割(1)

今日から離婚による年金分割について書いてみたいと思います。


年金というのはもともとは個人が保険料を納め、権利もその人個人に属する(一身専属性というような言い方をします)ものです。それを他者に分けるということを法制化するというのは、かなり画期的なことだと思います。近年増大しているといわれる熟年離婚と無関係ではないでしょう。


離婚により財産分与は受けられても、年金までは及ばないのが普通ですし、もし、話し合いで離婚後年金額のいくらかを分けてもらったとしても、分けてくれていた人(一般的に夫ですね)が亡くなってしまえば、そこで年金を受け取る権利は終わってしまいます。

そのため、高齢で離婚した主に女性についての貧困問題が発生しているのです。


いわゆる熟年と言われる人たちの多くは、「男は外で働き、女は家庭を守る」という価値観で結婚生活を営んできたと思います。そのため、離婚すると一般的に女性の側が非常に低い年金額となってしまいます。また、社会全体の雇用のありかたとして、女性の生涯賃金が低いという問題もあります。


私見ですが、政府が年金の離婚分割に踏み切った背景にはやはり「3号問題」があると思います。


国民年金の第2号被保険者(サラリーマンや公務員などお勤めしていて給料から年金保険料を引かれている人)の被扶養配偶者(一般的には妻)である第3号被保険者は本人が保険料を一切払わなくても、国民年金の基礎年金部分の年金がもらえるというものです。実際には配偶者が勤めている企業が加入している年金制度全体で基礎年金拠出金として負担しているのですが、本人が支払っていないため、独身者や共働きの人たちからの不公平だという不満があります。


政府は長く年金のモデル世帯を「夫婦2人と子供2人」としていたため、扶養家族となっていても妻(ごくまれには夫)は夫()が収入を得ることに対して大きな貢献があるという考え方を示しています。


そうであるならば、当然婚姻期間中に支払った年金保険料に対する年金は夫婦の共有財産とならなければおかしいですよね。それも二分の一づつでなければ。


それで、平成20年の4月から施行される第2号被保険者と第3号被保険者の離婚については、強制的に年金の分割が行われます。


また、それとは別に平成19年4月から施行される年金分割は特にそのような組み合わせの制限はありませんが、要件として


①夫婦の合意、または、②家庭裁判所が定めた時にできるという条件がつけられます。


どちらの離婚についても分割されるのは厚生年金(共済年金も含む)の報酬比例部分です。ですから、配偶者のどちらかが厚生年金の被保険者か、過去に被保険者だった人でなければ、分ける年金がないので、離婚分割という話にはなりません。


明日から細かい部分を見ていきたいと思います。


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