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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

猫への愛がいっぱい 「猫にかまけて」を読む

人生で本とビールとどちらをとる?なんて言われたら、七転八倒して悩みぬいて、やっぱり本をとりますね。ビールに代わる楽しみは他にもありそうだけれど、(甘いものだの、コーヒーだの)本に代わるものはないと思うからです。

 

そんなわけで、硬軟とりまぜて、あれこれ読んでいますが、最近読んだ軟らかい方の本で断然好きなのは、『猫にかまけて』(町田康著 講談社)です。可愛い猫の写真の帯にひかれて買ったのですが、作者の猫に対する愛がうれしい本でした。

著者は芥川賞の他にも、萩原朔太郎賞、谷崎潤一郎賞などを受賞していますが、パンクロックを歌っていたという異色の経歴の持ち主です。最近、有名ギタリストとの暴力沙汰がメディアで話題となりました。

中心となる物語は、著者の飼っていた2匹の猫が一方は若くして病気で、他方は老衰(なんと22歳)で死んだ時の前後の話です。死期が近づいてからの著者と夫人の献身的な看病と、最期までみとる様子などが、著者独特のリズム感とユーモアのある文章で綴られています。確実に死ぬであろうとわかってからも、命を全うさせたいとして安楽死を選ばず看病の末に自然な死を迎え入れます。

その他の飼い猫の日常の様子なども活写されていて、文字通り、「猫をかまいたくて仕事を断り、だから貧乏」だという著者の生活ぶりがほほえましく、思わず笑ってしまい心が和みます。随所にある著者が撮影した愛猫たちの写真も楽しいです。

 

あとがきで、著者は「どうでもいいようなことで悲しんだり怒ったりしているとき、彼女らはいつも洗練されたやりかたで、人生にはもっと重要なことがあることを教えてくれた」と書いています。猫というのは、確かにそういうところがあるかもしれませんね。愛猫の死をきっかけに、著者は猫たちとの関係も仕事についても、今できることを全力で頑張ろうと思い至ったそうです。

 

私はマンション住まいで猫が飼えないのですが、子どもの頃から結婚するまで、いつも身近にいろいろな猫がいました。猫の死が描かれているので、ちょっぴり悲しくなるのですが、「ああ、猫ってそうだよねえ」と共感できるところも多くて、硬い本の合間に楽しく読める本でした。猫好きな方にはお勧めです。

 

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一語で検索 2007年12月13日(Thu) 12:11