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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

「北朝鮮に対する著作権保護義務なし」は正しいのか?

最近あまり見かけませんが、一時、ある特定のテレビ局のニュース番組などで、北朝鮮の映像が「垂れ流し」と言ってもいいぐらいに放映されるのが気になっていました。

かの地の独裁者的立場の人の映像から、一般庶民の生活ぶりまで、私の場合は「またか」と思ってだいたいすぐチャンネルを変えていましたので、詳しい内容はよくわかりません。拉致問題で北朝鮮に対する関心が高まって、視聴率が稼げると踏んでいるんだろうぐらいにしか思っていませんでした。

その理由について納得できるようなニュースが先週ありました。

北朝鮮の映画の著作権を守る義務があるかどうかを争った裁判の判決が出たというニュースでした。北朝鮮の行政機関と、その映画著作権契約をしている会社の両者が、日本のテレビ局を提訴したのです。判決ではテレビ局側が勝訴しています。テレビ局は、著作権を無視して「垂れ流し」していたんですね。ただで、そこそこ視聴率をとれそうな番組を作れるのですから、ラクチンですよね。

 

国際的な著作権の問題は、「ベルヌ条約」という条約があり、それに加盟している国どうしでお互いに著作権を守ることになっているそうですが、日本も北朝鮮も条約加盟国であり、日本が北朝鮮の著作権を守らないのは、おかしいというのが北朝鮮側の言い分です。

それに対して、東京地裁の判断は「国家として承認していない国の作品について権利義務は生じない」として、北朝鮮側の言い分を斥けました。「はて、条約ってそんなものだった?」と、手持ちの国際法の本をひっくり返して見てみました。条約とは「国際法によって規律される国際的な合意」であり、「国家は条約締結能力がある」

 

そもそも国家とは、いくつかの条件があるのですが、それはおいとくとして、既存の国家に承認されなければ「国家」たり得ないのか、要件を備えて存在した時点で国家になるのか、激しい学説の対立があったようです。(創設的効果説対宣言効果説)現在では、承認がなければ国家たり得ないという方向に傾いているようですが、未承認を理由に存在しないように扱うことは、国際関係を円滑に処理できないので、一定の法的地位を認めるという考え方のようです。

 

「承認」の効果としては、新国家が国際法上の権利・義務を認められるということで、「承認してないから、権利・義務関係はない」というのは間違いではないのですね。でも、条約の効果はどうなるの?それに北朝鮮は新国家とはいえないし。これ以上は私の乏しい国際法の知識では理解ができません。

 

私は北朝鮮の国民を「世界で一番かわいそう」と思っているぐらいですから、北朝鮮に味方するつもりは全然ないのですが、この判決により、北朝鮮側も日本の著作権をどんどん侵害することになるのではないかなと、それが一番心配です。もう少し上手な「大岡裁き」はできなかったのかなと感じた判決でした。

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