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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

「自分至上主義」の中で労働運動はどうなるだろう。

昨年は、「ネットカフェ難民」、「ワーキングプア」、「日雇い派遣」等、等、おそらく、少し前からあったであろうことが、顕在化した年であったと思います。

いずれも、今の雇用環境からはみ出して、仕方なくそういう状況に置かれている人たちです。今年は少しでも改善の兆しがあるのか気になります。

年末に小さく新聞記事がありましたが、昨年、労働組合の組合員数が13年ぶりに増加に転じたそうです。組織率そのものは32年連続で減少ですが、前年比0.1%で小幅の減少に留まっていたということで、下げ止まり感があります。

パート労働者の加入が増えたことによるもので、前年比14.2%増、組合員全体に占める割合は5.9%だそうです。

既存の労組が存続の危機を感じて、ようやく非正規雇用者も仲間に入れようと動き出した結果なのでしょうが、動機はともあれ、労働者が自分達の立場を守ろうとしたら、やはり労組を結成するということが一番いいのではないかと思います。1人ではなかなか会社と交渉するのも大変でしょうが、ひとたび労組という組織が作られれば、会社は無視するわけにはいかなくなります。労組は「労働組合法」によってしっかりと守られているからです。

昨年、既存の労組が助けようとしなかった「ワーキングプア」の若者たちが反貧困ネットワークを立ち上げたり、「日雇い派遣」の人たちが労組を結成して会社に不当な天引きをやめさせたりした動きは、苦境にある人たちに一筋の光となったのではないかと思います。

 

しかし、そうした動きはなかなか大きなうねりとはなりません。正社員として働いている人たちも、長時間労働で苦しんでいるはずですが、労組の組織率はジリ貧のままです。既存の労組が会社べったりであったり、頼りにならないと思っているのかもしれませんが、「全体でよくなろう」「みんなで助け合ってよくなろう」という労働組合の本来持っている「性質」に、若い世代の人達は、なじまないものを感じているのかもしれません。

 

今の20代、30代の人たちは、「何事も自分で考えて、自分で決める」、「自分がしたいようにやる」、「自分が気分がよい状態が一番いい」、というような考え方をするように教育を受けています。振り返ってみると、私も子どもたちに意見を押し付けたりすることをしないように気を配ってきました。(その割には、いろいろ押し付けられたと相手は感じていたらしい) それを昨年、「いつまでもデブと思うなよ」で話題となった岡田斗司夫氏は別の著書の中で、「自分至上主義」と名づけています。なかなか良いネーミングだと思います。

 

そんな「自分至上主義」の人たちが他人と団結して、ある程度「個」を捨てて全体のために尽くす活動をするということは難しいかもしれません。組織となれば、自分と気の合わない人や意見の合わない人がいるでしょうし、そういう人たちとも折り合いをつけて、組織として動いていくということは、「自分至上主義」とは相容れないでしょう。最終的には「そんな面倒なことはしたくない」と思うかもしれません。

 

私が若い頃、労組の加入を促すことを「オルグ」と言いました。今の労組の「オルグ」は、子育ての仕方からまず始めないと、労組の組織率を上げるなんてことは難しいのかもしれません。「自分至上主義」から「全体至上主義」へ?? それは困りますね。「全体主義」なんてとんでもないですものね。ということで、当分労組のジリ貧は続くと思います。「自分至上主義」とも相容れるような労働運動のうねりがあれば、それは大きく広がっていくことになるのでしょうが、若い人の軽やかな動きに期待したいと思います。

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