FC2ブログ

おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

パートタイム労働法の改正 4月1日から施行(1)

今年、パートタイム労働法(「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」の略称)が改正となり、4月1日から施行されます。

社労士試験の試験勉強をしていた時、予備校の講師の先生が、短時間労働者の法律はみんな「努力義務」と覚えてください。すなわち、強制力のある「義務」ではなく「努力義務」の規定ばかりだと、教えてくださいました。「努力義務」というのは、「なるべくやってくださいね。できなきゃできないでしょうがないけど」というような感じのものです。

この4月からは、そうも言っていられなくなります。ほんの少しですが、「義務規定」が設けられ、違反の場合は10万円以下の過料(刑罰である罰金や科料とは違う、秩序罰、執行罰という性質の金銭罰)も課せられます。

まず、この法律で言うところの「短時間労働者」ですが、「パート」、「アルバイト」、「嘱託」、「契約社員」、「準社員」等、呼び名が違っても、「1週間の所定労働時間が通常の労働者に比べて短い労働者」を言います。

 

「通常の労働者」とは、いわゆる正社員と考えてよいと思いますが、「社会通念に従い、雇用形態、賃金体系等を総合的に勘案して判断する」という通達が出ています。ですから、事業所に同種の業務に従事する正規労働者がいない場合は、フルタイムの基幹的な働き方をしている労働者がいれば、その労働者が「通常の労働者」となります。さらに、そういう労働者がいない場合は、事業所における1週間の所定労働時間が最長の労働者が「通常の労働者」となります。

労働基準法により、全ての労働者について、雇い入れの際に労働条件を明示することが義務付けられています。特に、「契約期間」「仕事の内容と場所」「始業、終業時刻」、「残業の有無」、「休日、休暇」、「賃金の計算方法や支払方法等」「解雇事由を含む退職に関すること」については、文書での明示が義務付けられています。

 

改正パート労働法では、これらに加えて、①昇給の有無 ②退職手当の有無 ③賞与の有無 の三点を文書にて明示することが義務付けられました。違反の場合は10万円の過料の規定も設けられました。もちろん、それら以外の労働条件についても文書等の交付による明示を努めるようにとされました。

パートやアルバイトだからといって、安易な雇い方ではなく、きちんと労働条件を明示しなければならないということが、義務付けられたわけです。昇給や賞与の支給を勤務成績や業績などにより、行わない場合がある場合には、その点もきちんと誤解のないように明示しなければなりません。

 

労働条件を知った上で働くということは、安心して気持ちよく働くためには絶対に必要なことだと思います。あまり根堀り葉堀り聞くと雇い主が嫌がるかもしれないと、とかく労働者側は遠慮してしまうと思いますが、せめて法律で義務付けられていることについては、きちんと確認してから働くようにすべきだと思います。それでいやな顔をするような雇い主だったら、法令遵守意識の低い問題のある事業主ということになるでしょう。

 

雇い入れ後、労働者側が待遇について疑問を持つ場合もあるでしょう。それについては、パートタイム労働者から求められた時には、事業主が労働者の待遇を決定するに当たり、何を考慮したかを説明することが義務化されました。労働者側が理由もわからず不満を抱いたまま働くことは、労使双方にとってよい状態ではないということが考慮されたのではないかと思います。

 

パート労働法の改正については、正社員と同じような働き方のパートについての処遇についてが「目玉」となっています。結局、条件が厳しすぎて、ほとんどの短時間労働者は関係なくなってしまいましたが、明日はその点について今日の続きということで書きたいと思います。

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する