FC2ブログ

おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

パートタイム労働法の改正 4月1日から施行(2)

近年、サービス業を中心にパートタイム労働者が急増して、現在1200万人を超えて企業にとって重要な戦力となっています。

家計の補助的な女性労働者が多かったのですが、男性も増加し、役職者も現れるなど働き方も多様化しています。

しかし、仕事や責任が正社員と同等なのに、賃金やその他の待遇が著しく劣る、正社員になることを希望しても、パートから正社員への道がなかなかないなど、様々な問題があります。それらを解消することを目的に、昨日も書いたように、パートタイム労働法(「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」の略称)が改正されることになり、今年の4月1日から施行の運びとなりました。

特に、「目玉」と目されていたのは、正社員と職務内容が同一のパート労働者に対する差別禁止でした。

しかし、ふたを開けてみれば、「正社員と同視すべきパート労働者」について、かなり限定されるような条件をつけているため、実際に適用されるのは、パート労働者の4~5%ぐらいだろうと言われています。経営者側の反発が強く、思い切った改正ができなかったようです。

 

ここで、もう少し踏み込むことができていれば、非正規雇用者が3割以上を占めるという現在の雇用環境が、少しでもよくなっただろうにと、とても残念な思いです。でも、まがりなりにも「明文化」されたことの意義は大きいと思います。明文化されたことにより、この法律の趣旨に沿った判例なども出てくることになるでしょうし、これ以上後退することは、まずなくなったわけですから、よい方向に行くことを期待したいと思います。

 

さて、その条件とはどのようなものでしょうか。

①通常の労働者と比較して、職務の内容と責任の程度が同じ ②期間の定めのない契約をしているまたは、反復して更新されることにより期間の定めがないのと実態は同じと認められるような場合、正社員と同視すべきパート労働者とされます。

①については、配置転換(転勤も含めて)や昇進、などについても事業所の就業規則や慣行などをもとに、正社員と全く同一でなければならないとされます。また、責任についても、トラブル発生時等における求められる対応、ノルマの達成などについても正社員と同一でなければならないとされます。

 

要するに、仕事の内容から、責任と権限、転勤の有無から昇進まで正社員と同等の短時間労働者であれば、正社員と同等に処遇しなければいけないということです。そんなパートがいるんですかねとお伺いしたいところですが、4~5%はいるということです。

 

「目玉」だったのに、「目玉」ではなくなった、「偽」という字が「今年の漢字」に選ばれた昨年、国会を通過した法案らしく「偽目玉」つきの改正となったみたいです。

 

その他には、事業主に短時間労働者を通常の労働者に転換するための措置を講じることが義務化されたというようなところが、義務化された主な内容でしょうか。

それについては、通常の労働者の募集に際して、その内容を雇用しているパート労働者に周知するとか、応募の機会を与えるなどの措置が考えられます。

 

短時間労働者の中には、正規社員になれず、仕方なく短時間労働者でいるという人もいるでしょうし、家庭の事情や個人の事情で、短時間で働いている人もいるでしょう。そのような人たちは、一生懸命働いているわりには「実入りが少ない」ということが問題だったわけです。仕事内容が同じであれば、「責任、権限、転勤できるか」などという部分を除いたとしても、せめて正社員の7~8割ぐらいの所得を保障するというような法律ができれば、随分と、それらの問題が緩和されたのにと思います。

 

経営者側が「人件費を削らなければグローバルな競争に勝てない」という錦の御旗を振りかざしている限りは、難しいのでしょうか。そういう問題こそ政治で解決するべきだと思いますが、今の政治には期待する方が間違っているのでしょうか。

パート労働法の改正についての詳細は厚生労働省のHPをご覧ください。

 

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する