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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

有期雇用者の保護が強化されるか? 「労働契約法」

昨日も記事にした新しい法律「労働契約法」について、ちょっと補足をしておきたいと思います。

普通、正社員は労働契約の期間を定めませんが、2ヶ月、3ヶ月と期間を定めて契約する労働契約のことを、「有期労働契約」と呼びます。

今や労働者の3割を超える人が非正規雇用ですが、そのうち多くの労働者が有期労働契約を結んでいるのではないかと思います。

厚生労働省では、2003年(適用は04年1月1日から)に、「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」という告示(参照)を出していますが、労働契約法でも有期労働契約についての条文があります。

第4章で「期間の定めのある労働契約」という項目を設けています。第17条ですが、「やむを得ない事由がないときは、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができない」とあります。

こんなことは、契約上の常識かと思いきや、そうでもなかったのでしょうか。多分、そういうトラブルが多いために条文化してはっきりさせたのでしょう。

 

同じ17条で、「必要以上に短い期間を定めることにより、その労働契約を反復して更新することのないよう配慮しなければならない」とあります。

 

有期労働契約の雇止めがトラブルとなった時、短期間の有期契約を反復更新している場合に、①その雇用が臨時的なものか常用的なものか ②更新の回数、通算期間 ③契約期間管理の状況(いい加減だったか、きっちり契約書等を取り交わしていたか) ④雇用継続の期待を持たせるような言動、制度があったか(「一生懸命働いてくれればずっといてもらいます」などと言うこと)

 

等を総合的に判断して解雇権濫用法理を類推適用するというのが、判例をもとにした労働法上の考え方です。即ち、有期契約であっても、契約更新を繰り返し、期間の定めのない正社員と同じような働き方をしていて、なおかつ「頑張れば正社員になれますから」などと、労働者側に期待を持たせるような言動があった場合には、労働基準法にある「客観的に合理的な社会通念上相当な理由」がないと、雇止めはできないことになります。

また、雇止めをする際には、30日前に予告をするか、30日分以上の平均賃金を支払わなければなりません。(予告日数+手当ての日数の合計が30日でもよい)

 

前述の条文は、このような考え方を踏まえて、短期間の契約更新を繰り返すのなら、最初から契約期間を長めにしなさいと言っているように読み取れます。労働者個々により事情が違うでしょうが、一般的には、契約期間が長い方が安定的に働けるわけですから、できるだけ長い方がよいですよね。

 

3月からは、冒頭にある告示の内容も、3回以上更新した労働者については雇止めについて30日前の予告が必要になる(今までは通算1年以上にならなければ予告は不要だった)ということが、報道されています。

 

経営者側も今後は、有期雇用だからと言って安易に考えることは通用しなくなるでしょう。これらにより、有期雇用の労働者の保護が少しでも強化されるといいと思います。

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