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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

パートタイマーといえども「労働者」

先日、支部の先輩から

「パートタイマー(1日7時間勤務)の1ヶ月単位の変形労働時間制をしたときの残業代の計算の仕方を教えて」

とメールをいただきました。

この先輩は社労士会の自主研究会のある部会の会長をなさっているような方で、何でそんなことを質問してくるのかなあと思いつつ、返信をしましたが、どうやら「パートタイマー」は一般の労働者と何か違うのかもしれないと思い込んでしまったようです。

パートタイマーといえども「職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者」(労基法第9条)である限り「労働者」ですから、労働基準法をはじめとして、男女雇用機会均等法、育児介護休業法、労働安全衛生法、労働者災害補償保険法など、様々な労働者に関する法律が適用になります。

変形労働時間制についても特にパートタイマーに対する規定がない以上、通常の正社員と同じように考えればよいはずです。

 

変形労働時間制とは、時期により業務の繁閑の差がある事業所が、忙しい時期だけ所定労働時間を長くして、その分暇な時期には所定労働時間を少なく設定することにより、全体として法定労働時間を超えないようにする労働時間制度のことです。

普通は1日8時間の法定労働時間を超えると残業代の割増をしなければなりませんが、この制度を使うと忙しい時期に例えば1日10時間の労働時間を設定すると、10時間を超えないと残業にはならないという考え方です。

業務の忙しい時期がはっきりしている事業所で、残業代を何とかして節約したいという事業主にはよい制度といえます。詳細は厚生労働省のHPを参照してください。(参照)

 

しかし、私はパートタイマーにもこの制度を適用するということについては、ちょっと違和感を感じました。

ばりばり働いて時給を稼ぎたいという人は別として、パートというのは何らかの個別の事情により、残業ができないとか、自分や家族のための時間を確保したいという人たちなのではないでしょうか。

そういう人たちに約束した所定の労働時間を超える日を設けて、しかも残業代はなしということになると事業主はいいかもしれませんが、労働者の側はどうなのかなあと思ってしまいます。

 

変形労働時間制という会社側にとって旨みのある働き方をさせるのなら、本人が望む場合は、正社員に登用する道をきちんと作るなど、労働者側にも何らかのメリットを設けてあげる方が先のような気がします。

パートタイム労働法の改正とともに、非正規雇用者の働き方について事業主がもっと関心を持つようにするということは、私たち専門家の役割でもあるはずだと思います。

とかく、事業主の有利になるようにというところに目を向けがちな社労士の方々も、社会保険労務士法第1条にある「労働者の福祉の向上」にも目を向けていただきたいなあと思います。

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