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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

格差問題で労使がヒートアップ 労働サミット開催

洞爺湖サミットのメンバー各国の労働大臣や労使の代表者が話し合う「労働サミット」が、新潟で開催されたとの報道がありました。(新聞記事参照)

格差問題では日本の労使の代表、連合会長と日本経団連の雇用委員長が各国代表の前で激しくやりあったとあります。

記者会見の場でもヒートアップしていたとか。

報道によると、経営者側の認識と労働者側の認識とにはかなりずれがあるようです。

①グローバルな競争にさらされた企業は正規雇用者を減らさざるを得ない。②望んでそういう働き方をしている人も多いはず。労働市場には柔軟性が必要。③日本の場合、解雇要件が厳しく一度正社員に雇うとなかなかやめさせることができないので、それも原因。

などが経営者側の言い分で、派遣法が改正を重ね「日雇い派遣」などというジャンルも生まれました。

 

まず、①ですが、グローバルな競争ということでは人件費をなるべく安くということなのでしょうが、果たして非正規雇用者(特に派遣社員)を増やしてその企業の競争力がアップするのかということについては、私は疑問を持っています。

短期的には人件費の節約ができるかもしれませんが、長期的には良い人材を得ることができずに企業そのものが疲弊してだめになるのではないかなと思います。

 

だって、会社で仕事をするのは社員なんですよね。人を物扱いしていいように利用するような会社は、正社員にとっても居心地がいいとはいえないでしょうし、机を並べていっしょに仕事をしているのに、「他社の人」ということで給料その他の待遇が違うとしたら、良好なコミュニケーションなんてとれないのではないですか?

当然、仕事にも支障をきたすでしょうし、正社員にも過重な負担がかかりがちとなるでしょう。

優秀な人ほど敏感ですからそういう会社に見切りをつけるかもしれないし、長期的に見ると結局その会社にはいい人材が育たないのではないかなあと感じます。

 

②については、実に都合のよい見方ですね。就職超氷河期を作り出した責任を少しも感じていないとしたら、今の経団連のお歴々は人間としての感性が相当鈍いのではないかなと思います。

③についても、「社会通念上相当」な理由があれば解雇できるんですよ。就業規則を整備する、だめ社員をきちんと教育するなど企業側がやるべきことをやっていれば、どうしようもない場合は解雇はできます。

 

私は、なんでもかんでも「正社員」という働き方がいいとは思っていません。個別の事情であまり責任のない働き方をしたいとか、自分のすきま時間に働きたいと希望する人はいるでしょうし、そういう人はむしろ非正社員の方がよいのでしょう。

問題は、正社員と非正社員の待遇の違いです。社会保険に加入できないとか、賞与が0とか、時給が著しく低いとか、正社員になることを望んでもなかなかなれないとか、そんなことをほったらかしておいて、「世界ではグローバル化やイノベーションが進んでいる。労働市場にも高い柔軟性が必要」という経団連の言い分には納得できません。

 

労働市場に柔軟性が必要と言うのなら、一生懸命働こうとする意欲のある労働者が不利益にならないような環境を整えることが長期的に見て必要なことだと思います。そういう環境が整えば、本当の意味で労使ともに柔軟性のある働き方(働かせ方)を選択できるのだと思います。

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