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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

介護保険の破綻? について考える

2000年4月から始まった介護保険制度は家族だけでは限界のある介護を社会全体で支えようというコンセプトです。

社労士試験の範囲ですから、私も受験生時代に一通り勉強しました。

制度の概略については、少し古いデータなどが書かれていますが、厚生労働省のHPを見るとよくわかります。(参照)

40歳以上の国民から保険料を徴収して、原則65歳以上の介護が必要な方が給付を受けられます。

今朝の朝日新聞の社説には介護保険の担い手である介護する側の人件費が安く押さえられているため、定着率が悪くこのままでは制度の維持も難しいのでは?というようなことが書かれています。(参照)

若い方たちは(と言っても40歳以上ですが)自分とはあまり関係のないことで保険料を支払わされているという思いを持つかもしれませんが、いずれは給付を受ける側になるかもしれないし、介護を自分で全てやるとなるとこれは想像するだけで大変なことだとわかりますよね。

ですから、介護保険制度というのは国民にとって必要な制度だと私は思います。

ただ、この「介護」というのは考えるとなかなか複雑で一筋縄ではいかないなあと思います。

 

 

私たちの一世代上の方たちの場合、様々な社会保険制度がなかったため、田舎から都会へ働きに出てきて、毎月親に仕送りをするのが一般的だったと聞いています。

年金制度も今ほどしっかりしたものではなかったため、年老いて働けなくなった場合、子供の仕送りに頼るしかなかったからです。

もちろん介護保険などなかったので、家族の責任で介護をしていたと思われます。仕送りの分だと思えば、保険料はそれほど負担ではないでしょうという意見もあります。

その通りだと思いますが、昔の「介護」と今の「介護」では、量的にも質的にも変化しているという問題があります。

 

医学の進歩により昔なら亡くなるようなシチュエーションでも、命だけは助かるようになる、昔に比べて「終末期」が長くなったという問題があります。

これはあるお医者さんから直接聞いた話ですが、身体が衰弱して食事ができなくなったようなお年寄りは、昔なら家族に看取られ「老衰」で静かに亡くなったということです。しかし、今はお年寄り自身の意思に関わらず、鼻からチューブで栄養を入れたり、胃に直接小さな穴を開けてチューブで栄養液を入れて命を救うため、「老衰」という死に方はほとんどなくなったというのです。

 

「介護」の問題は私たちの「終末期」をどうするかという問題、「生きる」とはどういうことなのかという問題を内在しています。

私たちはこの問題から目をそむけることなくもっと議論をするべきなのではないかと私は思います。

でも、現実に困る方がたくさんいるという点では、介護現場に人材を確保するためにそこで働く方たちの報酬は「ワーキング・プア状態」などと言っていないで、早急に何とかすべきだと思いますし、無駄遣いや不正がないかのチェック体制も整えるべきだと思います。

一方で前述の根本的な議論も必要だと思いますし、そういう時期にきているのではないでしょうか。

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