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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

育児は社会全体でと考えてほしい。厚労省の育児休業法改正案

今朝の新聞によると、厚生労働省は専業主婦の夫も育児休業がとれるように来年の通常国会で改正案提出を目指すそうです。

育児、介護休業法は最初、対象労働者から日々雇われる者と期間を定めて雇用される者を除外していました。

平成17年4月から要件にかなえば期間を定めて雇用される者もとれるように改正され、現行では日々雇われる労働者以外は対象者となったのですが、「協定除外者」と呼ばれる、労使協定があれば除外できる労働者の存在が法的に認められています。

①事業主に雇用された期間が1年に満たないとか、②1年以内に雇用関係が終了することが明らかとか、③1週間の所定労働時間が2日以下とかと並んで、「労働者の配偶者が、常態として1歳に満たない子を養育することができる者」が挙げられています。

ですから、労使協定があると、配偶者が専業主婦、あるいは専業主夫の労働者は育児休業がとれないわけです。

経営者側としてはなるべく休んでほしくないというのが本音でしょうから、法律で認められていれば、だいたい労使協定を結びこれらの労働者を育児休業の対象外とすることになるでしょう。

実際、厚生労働省の研究会の報告書によると、調査したうちの75%の事業所でこの制度を利用して、前述の労働者を適用除外としているそうです。

 

厚生労働省によると40歳以下の男性正社員の3割が育児休業を利用したいと考えているとのことで、これらの人が積極的に育児休業をとれるようにして、女性の負担を軽くしたいということのようです。

確かに、育児、特に初めての子の時は1人で何もかもやるとなると、母親(ごくたまに父親?)にとっては大変な負担です。

大昔の私の記憶を思い起こしても、夜中に授乳で起きるため睡眠不足になって肉体的にもきついですが、1人で責任を負うということの精神的きつさがありました。なにしろ、私ときたら、兄2人の3人兄妹の末っ子で、小さい頃から「お転婆娘」(この言葉も死語になりましたね)で、赤ちゃんを抱っこしたことなんてほとんどなかったんですから。

 

日帰りで行き来できる所に実家の母がいてくれたので、随分と助けてもらいました。冬は赤ちゃんの布団の中に湯たんぽを入れ、そこにオムツを巻いておいて(当時は布オムツでしたから)、夜中に替える時にはそれを使えば、あたたまったオムツを赤ちゃんにしてあげられるとか、そんな「おばあちゃんの知恵」も授けてもらいました。

二人目が生まれた時にも、上の子の面倒をみる人が必要になりますし、そんな時には夫の母の助けも借りて、どうにかしのいだという感じです。

相談するような親が近くにいない場合などは、夫婦2人で相談しながら育児ができれば、それはそれで、母親の負担も随分軽くなるでしょう。

 

男性も積極的に育児休業をとれるようにするということは、とてもいいことだと思います。でも、厚生労働省が男性の育児参加を少子化対策の柱としていることについては、ちょっと単純ではないかなと思います。

非正規雇用者が全雇用者の3割を超えていること、派遣という不安定な立場に心ならずも身を置いている人がいるということ、そのような労働環境をほったらかしておいて、「育児休業がとりやすくなりました」と言っても、子供を産もうなんて気分に果たしてなるのかなと私は疑問に思います。

 

この国の人口がどんどん減って年寄りばかりになる、でも、元気な年寄りもいるからそれで何とかなるだろうと考えるのか、人口減少はともかくとして、老若男女バランスのとれた国になるように、子育てのしやすい環境を整えるのか、それには個人の力だけではどうしようもありません。社会全体で子育てをサポートするシステムが必要だと思います。

そんなことに対して社会的コンセンサスを得る努力を、厚労省のみならず政治家はもっとするべきなのではないかなと思います。

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