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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

考えるほどに「泥沼状態」になる「ねんきん特別便」の問題点

先週、以前過去記事にした社労士予備校時代の友人(過去記事参照)2人と私と3人でランチを食べて、その後お茶やケーキを食べながら飲みながら夕方まで楽しく語り合うという機会がありました。

2人とも私と支部は違うのですが社労士として活動をしています。

1人がこの4月から県内のある市役所で「ねんきん特別便」専門の相談員として仕事をしているため、その関係の情報をいろいろ聞くことができました。

当ブログでも以前過去記事にちらりと書きましたが、「ねんきん特別便」により過去の記録が見つかった場合、現在受給中の年金が減るケースがあります。

主なケースとしては、障害厚生年金、遺族厚生年金を受給しているケースで「300月みなし」の人の場合、「300月みなし」とは一種の最低保障という考え方で、加入月数が少ないうちに遺族、障害等の該当になった場合の救済策とも言うべきものです。加入月数が300月に満たない場合に、「300月とみなして」計算して年金額を決めます。

 

年金額はその人の給料の平均額である「平均標準報酬額」(平成15年4月からは賞与も含んだ平均、その前は賞与は含まない)が多いか少ないかで変わりますので、うんと若い頃の給料が安かった頃の記録が見つかって、「平均標準報酬月額」が下がってしまうと、月数は300のままですので、年金が減ることになるわけです。

 

その他のケースとしては、サラリーマンの妻で国民年金の第3号被保険者だった人が途中、ほんの少しだけ厚生年金加入期間がある場合などで、やめた後自分で第3号の届出をしていなかった場合などです。

法律の改正により、受給前の人(65歳未満の人)はすぐに届けを出せば問題ありませんが、すでに老齢基礎年金を受給している人は、届出をしていない期間がすべて無資格期間となってしまうため、減額どころか、受給資格がないという場合もあり得ます。

 

また、昭和16年4月1日以前生まれの人限定ですが、厚生年金に10年以上加入していて退職した人が、任意に全額自己負担で20年の加入期間になるまで加入し続けることのできる制度があります。

第4種被保険者という制度なのですが、20年になったところで加入期間が強制的に終了します。自己負担している保険料は退職直前の給料をもとに計算して、老齢年金は当然その時の「平均標準報酬額」で計算されます。

もし、うんと若い頃の給料の低い時の記録が見つかると、そちらを優先的に記録に組み込んで「平均標準報酬額」を計算し直しますから、「平均標準報酬額」が減り、年金も減るということになるわけです。

 

他にもケースがありますが、ややこしくなるのでやめます。

私は、それらのケースはレアケースなんだろうと勝手に思い込んでいましたが、前述の彼女の話を聞くと、けしてレアケースなんかではなく、結構相談に見える人の中であるケースなんだというから驚きます。

そのような場合は減額になるということを説明して、お引取りいただくということになるようです。

普通は、記録が見つかった場合、本人がそれを申請して記録の統合を行い、年金がその分増えるということになるのですが、本人が申請をしてしまうと、逆に減額となるような場合は、記録統合の申請をしないように提案するということです。

 

皆さん納得して現状維持のままになるということです。

全ては社会保険庁のずさんな管理が原因であり、ご本人たちには何の責任もないわけですから、それで仕方がないのだろうとは思いますが、私としては釈然としないものを感じます。

今の年金制度は、本人が積み立てた分を受け取るという形式ではなく、現役世代が支払った保険料を年金受給世代に仕送りする形で支払っています。

本来受け取る額より多い額の年金を受け取る人が少なからずいるということは、それだけ年金財政を圧迫することになるわけですよね。

また、正しい年金額を受け取っている人との不公平という問題はないんだろうか。

 

結局、ここでも国民は知らない間に役人の不始末のつけを払わされているのです。

ミスで余分に支払わなければならない分については、年金保険料からではなく税金で補填するべきではないでしょうか。

でも、それも国民の負担になるし。いっそ社会保険庁OBの年金から補填してもらいましょうか。

考えれば、考えるほど泥沼状態になりますね。ほんとにひどい話なんだなあとあらためて感じました。

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