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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

規制緩和から規制強化へ 派遣法の行き着く先は?

派遣法を見直すということで与党がプロジェクトチームを作り、案を出していますが、日雇い派遣が原則禁止になる他、手数料率の公開も義務付けるということでまとまったようです。

日雇い派遣については、禁止業務(港湾運送、建設業務、警備業務)に派遣する、労災があっても知らん顔、決まっていた仕事のドタキャンをしながら補償がない、派遣先からさらに別の派遣先に派遣する二重派遣、など違法状態がまかり通っていました。

その上、マージンが平均35%とも言われ、得するのは派遣会社と派遣先だけで、労働者が泣きを見るという構図になっていました。

そういう状態のものが禁止になるのは当たり前として、問題は今、日雇い派遣で何とか生活を成り立たせている労働者はどうなるの?ということです。

自力で人手を集めることが難しい中小企業なども悲鳴を上げているということが、新聞に書かれていました。

 

「その日1日働いてその日のうちに日給をもらう」という働き方は昔からありましたよね。

給料だけでは生活が大変、または、何か目的があってお金を稼ぎたい会社員などがサイドビジネスとしてやったり、短期的に時間の空いた学生などが簡便なアルバイトとしてやったりと、労働者側の需要もありました。

派遣が解禁になる前は直接アルバイトとして雇っていたり、抜け道的に業務委託契約などを他の会社と結んで、そこから労働者を回してもらったりしていたんでしょうか。

 

企業が正規雇用者を減らし、派遣法の規制がどんどん緩むとともに雇用の枠組みから外れ、仕方なく日雇い派遣で食いつなぐ人達が出てきました。その頃から坂道を転がるように違法状態がまかり通るようになったと思われます。

多分、人材派遣会社は相当に大もうけしたのではないでしょうか。

もちろん、派遣社員をうまく使った企業も人件費を減らして収益がアップしたことでしょう。そういう旨みがあったから飛躍的に伸びたのですね。

先頃派遣から撤退を発表したグッドウィルグループは、日雇い派遣禁止で困る労働者が生活できるように、基金でも作って儲けを還元してほしいと思います。

そういうことをすれば、少しは見直されるのに。

 

労働者側が少しづつ声をあげ、社会の人達もそれに気がつきはじめ、与党も今や政権を維持できるか瀬戸際ということで、今般、ようやく規制強化の方向へ舵を切ったのでしょう。

私は度々当ブログで派遣は初期の専門性の高い業種に限るべきということを主張してきました。

人を物のように「レンタル」するという考え方にはついていけないし、何よりも企業の責任放棄のように見えて仕方がないんです。

企業というのは、この社会で商売をしているわけですから、自分だけが儲かればいいという考え方は間違っていますよね。社会全体のことを考えて常に行動するべきだと思うのです。だって、社会全体がこけたら、自分たちだって商売どころではなくなるんですよ。

 

将来のこの国のために人材を育成し、社会の人にとって働きやすい場を提供するというのも企業の持つ重要な役割だと思うのです。企業の経営者はそれだけの責任と覚悟を持ってほしいし、それがないのなら、経営者になんてなるべきではないと私は思います。

そうであるならば、安直に派遣社員を雇って収益のみを追求しようという考え方にはならないと思うのです。

どんなに利益を上げて「勝ち組」と言われようと、派遣社員や請負社員をいいように使って人件費を浮かしているような企業は、私は尊敬もしないしいい会社とも思いません。

社会から尊敬されるような「名誉」を重んじるような会社が増えれば、自ずと派遣会社なんて成り立たなくなるのになあと、夢想しています。

 

こんなことを言ってるようでは、企業からお声がかかるわけないですかね。

社労士として今後どうしていこうかと、最近ちょっと悩んでいるおばさんです。

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