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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

「労働」ということの労使の意識の違い

3日連続でアンケートの話になってしまって恐縮なのですが、自由に記述する部分で、読んだ時から心にひっかかっていることを書いた方がいらっしゃったので、そのことについてちょっと書いてみようと思います。

個人を特定できるアンケートではありませんので、原文をそのまま書いても守秘義務にかかることはないと思いますが、万が一差し障りがあるといけないので、概略を書きますと、使用者の私的な仕事をやらされることが多く、「働かせてやってる」感が強く驚いているというものです。

この記述だけでは、なかなか状況が読めないところもあるのですが、この方の労働時間は、相当変則的で非常に珍しい働き方です。

普通の会社の普通の仕事と思っていたら、結構私的な用事をさせられて、しかも「働かせてやっている」という使用者側の態度ということで、不満に思っているというような書き手の意図が読み取れます。

 

パートタイマーの場合、正社員を望んでいるのになれなくて仕方なくパートとして働いている方もいますが、様々な事情があり、フルタイムで働くだけの時間がとれずに、パートという働き方を選択している方もいます。

後者の場合、多少、労働条件が悪くても自分の望む時間帯や労働時間で働くことができれば、そちらを優先させるということがあるでしょう。

そうなると、使用者側も「あなたの都合のいい時間に働かせてあげてるんだから、少々のことは我慢してやってよ」という話になるということは考えられます。

 

本当はそうではないと思うんですけどね。

労働基準法や各種労働法の基準をしっかり守るということが、まず第一にこなくてはいけないと思うんですけれどね。

しかし、労働基準法では労働契約を結ぶ時に、業務に関する事項について明示するということは規定していますが、私的なことをさせるなとかは書いていません。まあ、それは「契約自由の原則」がありますから、法令違反や「公序良俗」違反がなければ、労使で合意の上で決めるべきこととなるわけです。

通達では、「従事すべき業務については具体的かつ詳細に行うこと。ただし、将来従事せしめるべき業務を合わせて網羅的に明示することは差し支えない」としています。

 

前述の記述をされた方は、業務内容について最初に細かく聞いていなかったというか、聞かされていなかったということなのでしょう。もしかしたら、労働条件についての書面なども受け取っていないのかもしれません。

多分、労使の間で「労働する」ということについて、相当意識の隔たりがあるように思います。

「労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきものである」(労働基準法第2条第1項)

「労働契約は、労働者及び使用者が対等の立場における合意に基いて締結し、又は変更すべきものとする」(労働契約法第3条第1項)

こういう条文があるということを知っていれば、「働かせてやっている」などという前近代的な発想はなくなると思うのですが。

小さな会社では、まだまだこういう使用者がいるということなのでしょう。ちょっと考え込んでしまうアンケートの記述内容でした。

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