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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

飲食チェーン店に対する「名ばかり管理職」基準

「名ばかり管理職」が様々な業種に広がって、企業が割増賃金を支払わない隠れ蓑となっていますが、昨日厚生労働省はチェーン展開する飲食・小売業の店長に対しての管理職となるかどうかの判断基準の通達を出しました。

今まで出されていた管理監督者の判断基準と、特に変わったところはありませんが、①職務内容と権限、②勤務態様、③賃金等の待遇の3点に対して具体的に書かれています。

これは通達ですから、厚生労働省が全国の労働局に出した内部文書という位置づけですが、労使双方からの問い合わせや相談などについて、より具体的な判断基準が示されることになります。

飲食チェーン店の店長の態様でみると、アルバイト等の採用についての責任や権限、勤務割り表の作成などは多くの店長が持っているのではないかと思いますが、勤務態様でこの基準に示される、

「遅刻、早退等により減給の制裁、人事考課での負の評価など不利益な取り扱いがされる」などは、結構ひっかかってくる店長が多いのではないでしょうか。

さらに、その点に対する補強要素として、

①長時間労働を余儀なくされるなど、実際には労働時間に関する裁量がほとんどない

②労働時間の規制を受ける部下と同様の勤務態様が労働時間の大半を占める

が挙げられていますので、今まで「店長だから管理監督者」=「残業代なし」となっていた多くの店長が基準に照らして管理監督者ではないと言える根拠となるかもしれません。

 

待遇に関しては、

①時間単価換算した場合アルバイト・パート以下、

②最低賃金に満たない

とかなりひどい基準にしていますが、やはり補強要素として

①役職手当て等の優遇措置が割り増し賃金が支払われないことを考慮すると十分でなく労働者の保護に欠ける

②年間の賃金総額が一般労働者と比べ同程度以下である

が挙げられていますので、これまでの通達にある役職に見合った待遇とする考え方からいくと十分な基準とは思えませんが、この要素により管理監督者性を否定される「店長」もかなり出てくるのではないかと思います。

 

この通達では以上の他に「他の要素を含め総合的に判断」とわざわざ書いて、断定的でなく含みを持たせるような表現になっています。

何なんでしょうかね。現場の混乱を押さえたいということなのですかね。

私にはよくわかりません。できればこういう基準は曖昧な表現は極力避けてほしいと思うのですが。

いずれにしても、「名ばかり店長」で苦しんでいる人にとっては一歩前進の通達だと思います。

過去記事でも「名ばかり管理職」について書いています。

興味のある方はご覧ください。

過去記事① 過去記事②  過去記事③

 

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