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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

社保庁標準報酬月額改ざん雑感

毎度お騒がせの社会保険庁の「消された年金」事件がこのところ話題となっています。

会社員などが加入する厚生年金の保険料の計算の基礎となる標準報酬月額(給料の平均額と考えてよいです。詳細は過去記事参照) を意図的に安く改ざんしていたという話です。

年金額も標準報酬月額をもとに計算しますから、安く改ざんすれば将来的に年金の受取額が減少します。

健康保険料もそうなのですが、年金保険料は標準報酬月額に応じて決められ、会社と社員で折半負担します。

給料から天引きしてよいことが法律で決まっていますので、お勤めの方は毎月給料から差し引かれていることと思います。

会社の経営状況が悪くなると、会社負担分の支払ができなくなり、ひどい場合は社員から差し引いた預かり金であるはずのお金を運転資金に回したりなんて事が出てきます。結果、社会保険事務所に納めるべき保険料が滞納となってしまいます。

健康保険とセットになっている厚生年金保険ですが、保険料の納付義務は事業主にありますから、滞納しても社員には影響がありません。

健康保険については普通どおりの医療費負担ですし、年金も要件にかなえば受給権が発生します。

事業主は大変かもしれませんが、とりあえず被保険者の権利は確保されているのに、何故社会保険庁は組織ぐるみで改ざんを行っていたのか?

最初、厚労省は組織ぐるみかどうかはわからないとしていましたが、上意下達の全体主義的組織で、末端の職員が自ら主体的に動いてそんなことをするはずはないと私は思います。

 

今朝のテレビの情報番組で、元社会保険庁の職員という人が証言していたことによると、社会保険事務所の上部組織である社会保険事務局の局長の指示で行ったということです。

局長あたりのポストにつく人はいずれ霞ヶ関の本省に戻る場合が多く、その時により良いポストを得ようとすると、在職中の成績がものを言う。保険料の納付率が低いと評価が下がるということのようです。

そのため、何とかして滞納を減らし納付率を上げるようにと指示を出すということです。標準報酬月額改ざんなどは証言者自身はやらなかったそうですが、職員ならその手口は皆わかっているという証言でした。

 

自分の出世のためという、せこい目的のために国民の年金が減ろうが何しようが関係ないということなのですかね。

「もっと志を高く持って気分よく生きようよ !」

と言いたいです。

長い間一党独裁が続いた弊害でもあると思いますが、汚染米問題にしても役人に緊張感のようなものが感じられません。

特に、年金は受給するまで長い期間があるので、ばれても自分はもうその頃いないなんて思っているのでしょうか。

 

もちろん、まじめに日々職務を全うしている人もたくさんいるでしょうが、前述のようなやからがいるということを前提に、徴収、納付のシステムを抜本的に見直すべきだと思います。

やはり、年金通帳のようなものを作って個人個人がいくら支払い、将来的にどうなるのかをきちんと情報公開していくべきだと思いますし、国民ひとりひとりが関心を強く持つことが最も大切なのだと思います。

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コメント


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保険料免除措置

ある社労士の方のブログで、「徹底的に社会保険加入を強制化し、その代り経営状況が悪化している事業所には国民年金の保険料免除のような救済措置が検討されてもよいのではないか」という記事がありました。税金にも減免措置があるのに社会保険だけ何もなく、保険料徴収率が悪いと言っていても仕方ないじゃないかということです。
これも一つの意見かと思いました。

中高年社労士の雛 | URL | 2008年09月19日(Fri)17:27 [EDIT]


難しい問題ですね。

中高年社労士の雛さん
こんばんは。

赤字だと法人税は払わなくて済むのに社会保険料は関係ないですものね。
実際、社会保険料の負担が非常に重いという話はよく聞きます。
でも、今のままで減免措置を取り入れたとして、中小企業の多くが赤字決算という現状で、ほとんどの企業が減免措置を受けるなんてことになると、制度そのものがたちゆかなくなる可能性もあります。
「社員と折半負担」という原則をどのように処理するのかも問題となるでしょう。

結局、多くの事業主が支払いに苦労するという制度設計そのものに無理があるのか検討をすべきなのだと思いますが、社会保障全体をどうするかということが、政治の世界ではいまだに見えてきていませんね。

現段階では、法律を遵守しようとすれば、社会保険料の折半負担を考慮して、賃金設計を行うということしかないように思います。
人を雇い、事業を行うということはそれだけ重い責任を負うという自覚が事業主には必要だと、私は思います。

おばさん社労士 | URL | 2008年09月19日(Fri)20:57 [EDIT]


そういう議論が

そういう議論がもっとあってしかるべきなのに、社保庁も納付率の数字だけを問題にして挙句の果てには報酬月額の改ざんを示唆したり、一方の中小企業では加入を逃れることを考えたりと、根本に立ち入らず表面的なところで策を練っているような気がします。本来なら社会保険、労働保険の新規手続きを済ませていない事業は法務局で登記できないようにすべきなのではないかと考えるのですが、縦割り体質のお役所にそれは期待できないですね。

中高年社労士の雛 | URL | 2008年09月21日(Sun)16:09 [EDIT]


なかなか簡単ではないですね。

中高年社労士の雛さん
度々のコメントありがとうございます。

今はだいぶ簡単になったようですが、社会保険の新規適用の手続は、いろいろ書類を要求されてかなり面倒くさかったと思います。

起業してすぐ行っても、3年間ぐらいは赤字だろうから黒字になってから来なさいと言われたという、ある社労士から聞いた本当の話もあります。
行政の側にも法律どおりやっても払えない会社が続出するという認識があったと思われます。

現状では、正直に加入している会社が四苦八苦しているという不公正がありますから、それは何とかしないといけないですよね。

最終的には「この国のかたち」をどうするかということになってくるのだと思います。
経済優先にして少々の不正、不公平には目をつぶるのか、「法の支配」の確立した国とするのか。
政治家だけではなく、国民ひとりひとりが考えるべき問題だと思います。

おばさん社労士 | URL | 2008年09月22日(Mon)10:29 [EDIT]