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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

「派遣」という働き方について考える

近々日雇い派遣禁止法案が国会に出されるらしいということが言われています。

当ブログでは度々派遣法について批判をしてきました。左側のバーの天気予報の下のブログ内検索で「派遣法」で検索していただくと、いろいろ記事が出てきます。

本来、雇用契約というのは「当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対してその報酬を与える」(民法623条)

というもので、労働者は労務をする義務を負い使用者は報酬を支払う義務を負います。

民法では、互いの承諾を得ない限りそれぞれの権利を譲り渡すことはできないと規定しています。(625条)

労働者が勝手に自分が行けないので友人に代わりに行ってもらいます、なんてことは許されないということです。

「契約」の基本は信頼関係ですから、最初に信頼して契約を結び、お互いに誠実に義務を果たすことにより、信頼関係がより高まっていくわけです。

派遣という働き方ですと、そもそも働く場所である派遣先との契約がありません。

派遣先は派遣元と「派遣社員を派遣してもらう」という契約を結ぶだけです。そこには派遣社員を信頼して契約を結ぶという発想は多分ありません。派遣元から自社に都合のよい「労働力」を提供してもらえれば、それで文句はないのです。

 

何年も同じ派遣先で働いているのに、「派遣さん」としか呼ばれたことがないという話を聞いたりします。

特に意識はしていないでしょうし、悪気はないのでしょうが、信頼関係に基き契約を結んだ労働者ではなく、派遣契約に基き得ている「労働力」だという気持ちが働いているのでしょう。

人が人を人と思わず単なる「労働力」と見る職場。私が経営者ならそんな職場にはしたくないですね。

 

派遣というのは、あくまでもスキルという武器を持った労働者が「助っ人」的に働くイレギュラーなものだけを認めるというのが、私は自然だと思うのです。

需要と供給の関係で、日雇い派遣にしてもそういう働き方を望む労働者がいるから広まったという議論があります。

気楽に好きな時に働いてその日のうちに日当をもらえるという働き方は、確かに学生などにはいいのかもしれません。

でも、直接雇用のアルバイトでもそれは可能でしょうし、派遣でなければならないということはないと思います。

多くの日雇い派遣で働いている人たちは、それをよしとして働いているとは思えません。直接雇用がかなわず、かと言って働かなければ食べていけないから、そのような働き方を選択せざるを得ない状況なのだと思います。

 

人が生きて働くとはどのようなことなのか。

この社会で人が協同して生きるとはどういうことなのか。

それらの根本的なところに立ち返らない限り、日雇い派遣をただ禁止するだけでは何の解決にもならないでしょう。

私も偉そうなことは言えません。

上の命題についての答えが未だ出せないでいるのです。

日々、考え続けていきたいと思います。

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