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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

内部告発後の配転は「嫌がらせ」と認定 愛媛県警訴訟

近年、内部告発により企業の不正が明るみに出ることが増えています。

2006年4月からは「公益通報者保護法」も施行されて、内部告発した労働者に対する保護も法制化されました。

違法行為を行う会社で働く労働者が自分の私利私欲のためではなく、公益のために告発した場合、会社はそれを理由に降格、減給など不利益な取り扱いをしてはならないと規定されています。

一般の労働者とちょっと違いますが、愛媛県警の不正経理を内部告発した直後に報復人事を受けたとして、県警の巡査部長が100万円の慰謝料を求めた裁判の高裁判決が昨日ありました。

一審に続き、内部告発した巡査部長の勝訴となったと報道されています。(参照)

報道によると、2005年1月に県警の不正経理を内部告発した巡査部長が、配置換えの内示を受けたのは内部告発の4日後で、

「配置換えは嫌がらせ、見せしめのため」と、一審に続き二審の高松高裁でも認定されました。

通常の人事異動とは異なる時期で、新たに係りが設けられましたが、

「新設に緊急の必要性は認められない」「定期異動と外れた時期」などの理由で必要性や合理性がないと判断されたものです。

原告の勤務成績が下がったとして勤務手当てが減額されたことについても、

「成績が良くないことの裏づけがなく、注意や処分をした形跡もない」として社会通念上著しく不合理で違法だとしました。

 

原告は長年にわたって偽の領収証を作るよう指示されていたと告発して、これをきっかけに県警での不正経理が次々と明るみに出ることになりました。

原告は県人事委員会からも異動を取り消す裁決を受けていて、すでに原職に復帰しているということです。

これらは、前述の「公益通報者保護法」の趣旨にのっとったもので、労働者が泣き寝入りせずに声を上げれば、嫌がらせや報復人事に対抗できるものと思われます。

 

なお、同法では派遣先の不正を告発した派遣労働者や請負契約している相手方の不正を告発する労働者についても、同様に保護されると規定されています。

結局、企業が法令を遵守するということは、自らの身を守り会社も社員も守ることにつながるのだということを、経営者は強く自覚するべきだと思います。

 

公益通報者保護法については、内閣府のHPにわかりやすく書かれています。

興味のある方はご覧ください。

また、内部告発以外の配転に関する判例の考え方については、過去記事にしたことがあります。こちらも参考になさってください。(参照)

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