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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

突然解雇と言われたらどうする?

私の読んでいる新聞の身近な生活について書かれている生活欄には、読者が身辺雑記などを投稿するコーナーがあります。

今日の60代の女性の投稿では、1人暮らしをしている25歳の娘が突然帰宅したと思ったら、夕食時に娘が会社からの「解雇通知書」を見せて泣き出してしまった。

思えば、何社も就職試験を受けて卒業式の1週間前に決まった会社だったのに。わずか2年と7ヶ月で解雇とは・・・。

涙があふれてくる娘に、夫が「まだ若いんだから、やり直せばいいよ」と慰め、その晩は久し振りに「川」の字で寝たという内容です。

家族、特に親とはありがたいものだなあと思います。

でも、解雇を言い渡された場合、黙って受け容れるしかないのか?

突然解雇と言われたら労働者としてはどうするか、おさらいしてみましょう。

解雇とは使用者が一方的に労働契約を打ち切ることを言います。

期間の定めのある契約の場合は、期間満了までは「やむを得ない」理由がない限り期間途中で解雇することはできません。無理やり解雇すれば使用者側に損害賠償責任が生じますので、(民法628条)通常、解雇が問題になるのは、期間の定めのない契約の場合ですね。

民法上は2週間の猶予期間を置けばいつでも解雇できることにはなっています。(民法627条)

しかし、それでは、あまりにも労働者側が不利になるということで、使用者の解雇権を認めながら、労働基準法で、産前産後、業務上の負傷の場合の制限、(休業期間中とその後30日間の解雇禁止、労基法19条)、解雇予告義務(30日前の予告 労基法20条)などを課しています。

 

また、今年3月より施行の労働契約法では、客観的に合理的な理由のない解雇や社会通念上相当と認められない解雇について解雇権の濫用として無効としています。(労働契約法16条)

ですから、「解雇」と言われた場合、その理由が非常に重要となります。

労働者は使用者に対して、解雇の理由について証明書を要求できることになっています。(労基法22条)これは、必ず要求しましょう。

使用者はそれを断ることはできません。「遅滞なく」交付する義務があります。「遅滞なく」とは法律用語では「直ちに」の次に早くと考えられていますから、日数は指定されていませんが、なるべく早くと考えてよいでしょう。

 

会社側が労働者の能力や勤務態度を理由にした場合、それが事実なのかがまずあって、事実としても、会社はできるだけ解雇を回避する努力をしたか(丁寧な指導や配置転換など)が問われることになります。

また、会社の業績悪化などを理由とした場合は、「整理解雇」となりますから、判例で確立されている四つの要件(近年、要素とする説もあり)

①解雇回避の努力をしたか。 ②解雇が本当に必要なのか。 ③人選は妥当か。 ④説明と協議を尽くしたか が厳しく問われることになります。

 

また、労働基準法では解雇理由について就業規則へ必ず記載することが義務付けられています。(89条)

会社側は、解雇理由の根拠となる就業規則上の条項も当然明らかにしなければなりません。もし、就業規則について労働者に対する周知義務を怠っていた場合には、特に、懲戒解雇のような場合には、解雇が無効となる可能性もあります。

労働者としては、まずは「解雇理由証明書」を書いてもらいましょう。

会社がぐずぐすしている場合は、労働局のHPから雛形がダウンロードできますから、それを出して記入してもらいましょう。(参照、解雇理由証明書は上から21番目です)

理由について納得がいかない場合には、労働局で助言、指導が受けられます。場合によっては、あっせんを申し立てることもできますので(費用は無料です)利用なさってください。

 

昨年の4月から社会保険労務士が63時間の研修後国家試験に合格して、「特定社会保険労務士」になるとあっせん手続の代理ができることになりました。

かく言う私も「特定社会保険労務士」です。社会保険労務士会などでも相談を受け付けていますのでご利用ください。(参照)

各地の労働局については厚生労働省のHPにあります。(参照)

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