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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

人と人が共生するということ

江戸時代を舞台にした小説などを読むと、長屋暮らしの庶民が貧しいながらも助け合って生きている情景などが描かれています。

隣組という制度で何か不都合があると連帯責任を強いていたという体制ということもあるのでしょうし、いろいろと縛りがきつそうで、私はとてもそんな時代に戻りたいとは思いませんが、「人と人との共生」ということについては、考えさせられる時があります。

この週末の土曜日、遅ればせながらの誕生日プレゼント(先週の25日が私の誕生日でした)を持ってきた息子と、鍋料理を食べて、ピールを飲んであれこれしゃべっていましたが、つけっ放しになっていたテレビの番組をふと見るうちに内容にひきつけられてしまいました。

横浜港の近くの労働者の街で300円で定食を提供している小さな食堂の話です。

常連客は港で働いている人たちや、かつて働いていたけれど、高齢で今は簡易宿泊所に住んでいる人など、貧しい労働者や元労働者です。

ご飯に味噌汁、メインの肉料理や魚料理に小鉢などに入っている煮物と、豪華とはいえないけれどその場で調理している手作りでヘルシーな定食です。

おまけにご飯に自由にトッピングできるいくらなどの食材が置いてあり、300円は安い! という定食です。

何故安いのか?

コンビニに卸す弁当工場で余った食材を分けてもらったり、作りすぎたお惣菜をもらったりと、本来は誰も何もしなければ捨てられるようなものを格安またはただで仕入れているからです。

 

近くのコンビニでは消費期限の3時間前に弁当類などは店頭から撤去するということですが、その時間になる前に消費するという条件で譲ってもらっています。(有料なのか無料なのか番組ではよくわかりませんでした)

それは、消費期限を守るために食堂で食べることを条件に50円、100円で売ります。

毎日、朝晩定食を食べに通ってくる80代の常連男性には、食べやすいようにハンバーグなどは小さく切り分けてあげます。

賭け事やお酒で身を持ち崩しかけていた60代の男性は、この食堂の「洗い場募集」の貼り紙を見て応募し、今は生き生きと働いています。

「ありがとうございました」とか「いらっしゃい」とか言うだけでも誰かと話をするのは気分がいいと語っています。

2人とも住まいは近くの簡易宿泊所で、それぞれにわけありの人生を送ってきました。

 

店主は画面で見たところまだ30代の若い男性です。

専門学校を出てシェフとして本格的に修行を積んできた人です。

半分酔っ払って見ていたので、彼が何故このようなお店を持つに至ったかというところがよく覚えていないのですが、淡々とした番組作りだったのでその辺のところは、多くを語っていなかったようにも思います。

ただ、人に喜んでほしいという気持ちで限られた食材を使いすごく工夫しながら調理をしているというのは、画面から十分伝わってきました。

自分の持てる能力を誰か(社会と言ってもよいでしょうか)のために惜しみなく使うこと、でもそんな気負いは少しも感じさせない、若い店主に私は清々しさと潔さのようなものを感じて感動してしまいました。

 

同時に、今問題となっている貧困問題ですが、食材の無駄を省くというような工夫で安く料理を提供できるとしたら、随分助かる人たちがたくさんいるのではないかと思います。

彼の店の定食はけして残り物なんかではなく、本来は普通の価格で売るべき食品の食材と同じものを使って、それを彼の料理人としての技術により、見事に格安の商品として提供しているわけです。

一生懸命働いても収入がなかなか増えない非正規雇用者の問題など、早急に解決すべきは雇用の創出と失業者の救出だと私は思いますが、なかなかそれが進まない現実があります。

とりあえず、今生活をすることを考えていかなければならないという時、安くて良質な「食」を提供するお店というのは非常に貴重だと思います。

ついでに、安くて良質な「住」を提供してあげることができれば、貧しいながらももっともっとより良い生活になりますよね。

そんな志を持った人がたくさん現れればずっと暮らしやすくなるんだなあと思いながら、「じゃあ、お前には何ができるんだ、お前は何をするんだ?」

と、自分で自分に問いかけてしまいました。

今の私には答えは出せませんが、社労士としてできることを続けていくとともに人が人と共に生きることについて考え続けたいと思います。

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