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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

浸透しきれない均等法 企業の意識の問題?

今朝の朝日新聞の労働問題を扱うページの片隅に、読者の投稿で以下の内容のものがありました。

「ある大手造船会社の就職説明会で、「うちは女子総合職は採らない。女子は実家通勤の一般職に限る」と言われ、「均等法違反では?」とたずねると、「えっ、違反なの?」と返答がありあきれた」

というもので、投書者はハローワークに通報して、ハローワーク側も「あまりにひどい。指導する」と驚いていたと結ばれています。

男女雇用機会均等法(「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」)は昨年4月から大幅に改正されています。

対象となるのが女性差別だったのが全ての労働者が性別により差別されることを禁止したというところが、まず大きな改正点です。

「女子は実家通勤の一般職に限る」

なんていうのは、時代錯誤もはなはだしいですね。私が若い頃はよく1人暮らしの女子はだめなんていうのがありましたが。そういうことを言う理由もよくわかりませんね。

それはともかくとして、この会社は当然均等法違反ということになります。性別により差別していることになりますから。

では、女子をなくして「一般職は実家通勤者に限る」とした場合はどうでしょうか。

そうした場合、やはり改正後導入された「間接差別」の概念(過去記事参照)にもちょっとひっかかってきそうですね。

 

間接差別とは一見差別していないように見えて、実は一方の性に不利益を与えているような基準は合理的な理由がなければ許されないとして、採用の時に身長、体重、体力を要件としない、コース別採用の総合職採用や昇進のときに転勤を条件としないということが限定的に列挙されています。

しかし、過去記事にもあるように厚生労働省では法律に書いていないことでも、裁判などで違法とされることがあるなどとHP等でアピールしています。

要するに間接差別そのものの考え方を尊重してほしいということだと思います。

 

そうすると、都内などでは「実家通勤」できるのは圧倒的に女性が多い(最近はそうでもないでしょうか?)ですから、一般職になりたい男性を締め出す基準と見えなくもないですね。改正後は男性に対する差別も禁止ですから、そんな角度からも考えなくてはいけないと思います。

また、実家通勤できるのが女子が多いとすると、「一般職は実家通勤者に限る」が間接的に「一般職は女性の仕事」と言っているようにも聞こえます。

何よりも「実家通勤」ということにこだわる合理的理由があるのかが疑問ですね。

 

均等法の場合、改正後に行政指導や法の施行に関して必要がある場合は事業主に報告を求め、応じない場合は過料20万円以下とすることになりましたが、労働基準法などと違い罰則がなく行政の指導や勧告のみとなるため、どうしても軽く考えられてしまうのでしょうか。

均等法の精神を尊重する会社は女性に評判がよく、人材も集まるということに企業は早く気がつくべきだと思います。

いずれにしても、企業の採用担当者は採用条件が知らないうちに法律違反となっていないか、常に最新の知識と情報を仕入れていただきたいと思います。

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