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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

「派遣社員を正社員に」賢い経営者だと思う。

昨年来、製造業の派遣切りが問題となっていますが、段ボール生産の大手会社がグループ会社などの千人近い派遣社員を正社員化すると発表したそうです。(新聞記事参照)

賢い選択だと私は思います。

「偽装請負」問題が発覚して多くのメーカーが「請負」から「派遣」へと切り換えたわけですが、派遣期間が最長3年ということで「2009年問題」と言われていました。

製造業の派遣期間が当初1年とされていたものが3年に延長されたのが2007年3月1日からで、その前から派遣されていた人がちょうど、2009年に最長派遣期間の3年が満了となるということで、昨年厚生労働省から通達が出されています。

「クーリング期間」として3ヶ月おけば、同じ労働者をまた派遣社員として雇えるなどという脱法行為的なことが言われていましたが、「派遣法の趣旨に反する」として、それが明確に否定されています。

派遣というのは、そもそも臨時的にどうしても人手が必要な時に来てもらうもので、恒常的に必要な人手なら正規雇用するのが筋でしょうというようなことも通達に書かれています。

「どうしたものか」と思っていたら、世界同時不況がやってきて人減らしのために一気に派遣社員との契約更新をやめた製造業もたくさんありますが、この段ボール会社は業績が好調ということもあり、正社員化を決めたようです。

 

正社員の頭数が増えるということは企業にとっては負担が増えることではあります。

労働保険(労災保険、雇用保険)、社会保険(健康保険、厚生年金)の会社負担分だけで、大雑把にみて労働者の給料の15パーセントぐらいはあります。(業種により違います)

その他に正社員とすれば、賞与、各種手当、福利厚生など様々な負担があるでしょう。

しかし、その負担をしてもそれを上回るメリットがあるとの判断だと思います。

まず、人材確保ということがあります。

今年の成人式を迎えた新成人は過去最低の人数だったそうですが、今後確実に若い労働力は足りなくなります。

今は人を減らすことばかりですが、ひとたび景気が好転すれば確実に人手が足りなくなるのは目に見えています。

 

 また、希望すれば正社員になれるということは労働者も意欲を持って働くことができますし、労働者が意欲を持って働けば生産性は当然向上するでしょう。

「派遣社員」という働き方はどうしても主体的に働くということが難しいと思います。そういう点でも、正社員化により各労働者が存分に能力を発揮できることになると思います。

そして、企業のイメージアップになる。

これもかなり大きいプラス面ではないかと思います。

この報道を見て、派遣斬り捨てのニュースに慣れた多くの人は「なかなかいい会社じゃないの」と思うでしょう。宣伝効果抜群です。

 

会社もこの社会で商売している以上、嫌われるより好かれた方が絶対やりやすいですよね。

ということで、目に見える負担をしてもおつりがくるような有形無形のプラス面があると思われます。

今後もこういう動きが広がれば、ほんのちょっぴりですが雇用改善になるなあと思います。

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