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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

障害基礎年金の盲点部分 主婦の場合

先週、ある社労士の方の障害基礎年金に関するご意見が朝日新聞に掲載されていました。

会社員や公務員などの被扶養者となっている主婦(夫も含む)の場合、国民年金の3号被保険者となり、自分で保険料を負担しなくても(配偶者の勤務先が拠出金として負担する)将来老齢基礎年金が受け取れます。

もし、途中で短期間でも、よくあるのは生命保険会社の外交員などになった場合、いったん2号被保険者(会社などに勤めて厚生年金などに加入し給料から保険料を天引きされる人)になります。それをやめた後、自分で手続をとらないと3号被保険者に戻っていないと認識されて、未納扱いになってしまいます。

会社などに入った時は会社が3号から2号への手続をしてくれますが、やめた後は自分で手続をしないとまた3号になることができず、保険料を払わないでいると未納とされてしまうからです。

特に、生命保険の外交員などになって2ヶ月、3ヶ月の短期間でやめてしまった人は、自分が2号になったのも認識していなかったりすることも多く、やめた後手続をとらずにいる場合があり、将来、年金受給資格を満たすことができないというおそれもあります。

それを解消するために2005年からは届出れば、遡って手続をしたと認められるように法改正されました。それまでは2年間しか遡れなかったのが、それ以前も記録を訂正できるようになったのです。

というわけで、老齢基礎年金については救済されるようになったのですが、障害基礎年金については、遡って記録を訂正することができず、障害基礎年金を受給できない人が少なからずいる、これを何とかすべきというのが前述の社労士の方のご意見です。

障害基礎年金には「事後重症」という制度があり、最初のうち障害等級に該当しなかった場合でも、65歳に達する日の前日(誕生日の前々日)までの間に重症化して障害等級に該当するような状態になれば、障害基礎年金を受け取ることができます。

それには条件があり、

①その障害のもととなった病気の初診日(最初に医師又は歯科医師の診断を受けた日)に被保険者であったか、60歳以上65歳未満の人の場合は国内に居住していること。

②初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までに被保険者期間がある時はその期間の3分の2以上が保険料納付済み期間か免除期間であること、つまり滞納期間でないこと。特例として65歳未満の人の場合、直近1年間に滞納期間がなければよいことになっています。

 

この①初診日要件と②納付要件をみたせば申請して(申請は65歳に達する日の前日まで)受給できるというわけですが、前述の主婦のように、自分が2号になったことも知らずにいて、2号から3号への手続をしていなくてその間未納扱いになっていると、この納付要件が満たせず、重症化したときに申請しようとしても窓口でだめと言われてしまうということなのですね。

老齢基礎年金については救済されるのに、障害については記録の訂正ができないからだめというのはおかしいというのが前述の話なのです。

と、ここまで書くのに随分と説明に手間隙がかかったような気がします。

全く年金制度というのはわかりにくいです。もう少しすっきりできないものかなあと思いますが、、障害年金の納付要件というのは、初診日の前日でみないと障害を負いそうになってからあわてて過去の滞納分を支払ってもだめですよということで、真面目にコツコツ納めている人との公平さを保つという意味なのでしょう。

 

しかし、前述の主婦の場合などは本人には全く自覚がなかったのだから、何とかならないのかという話です。また、老齢基礎年金については遡って記録の訂正が認められているということもあり、整合性がとれないというご意見です。

国民は、今まで、あまりにも年金について知らされていなかったなあと感じます。制度をある程度理解していれば、自分がちょっとでも会社に勤めたとき自分の年金はどうなっているんだろうと考えたかもしれません。今後は年金定期便により国民の関心も高まるとは思いますが、複雑でわかりにくいことに変わりはありません。

天下り団体に金をばら撒く前に、国民にもっと年金制度を知らせるためにお金を使っていただきたいものだと思います。

「年金の専門家と認められた」と喜んでいる社労士会も、もっとそうした活動をするべきだと思います。

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