FC2ブログ

おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

まだまだ道半ば? 男女雇用機会均等への道

男女雇用機会均等法は昭和60年6月1日に公布されました。

それを記念して厚生労働省では毎年6月を「男女雇用機会均等月間」と定めています。先月末に今年度の取り組みや平成20年度の相談件数などが発表されました。(参照)

平成20年度の都道府県労働局男女雇用機会均等室に寄せられた相談件数は25,478件で半数以上が労働者からのものとあります。

事業主からの相談もありますが、多くは平成19年に改正になった均等法の内容についての相談とありました。

相談の中身についてはセクシャルハラスメントに対する相談が53%を占め、以下婚姻・妊娠・出産に関する不利益取り扱い(14.6%)、母性健康管理(14.1%)と続きます。

私が興味のあるのは実際にどのような例があるのかということですが、それについても「援助事例」ということで発表されています。(参照)

その事例でとてもびっくりしたのですが、いまだに女性だけに「お茶当番」をさせる会社があるんですね。

上司に抗議したところ、「会社で決まったことには従ってほしい」「嫌なら辞めてもらってよい」などと言われ改善されず、雇用機会均等室に相談したということです。通常労働者から雇用機会均等室に申し立てがあると、会社に事情聴取などを行い、法に抵触する可能性があれば改善案などを出して「助言・指導」することになります。

会社の言い分は、以下のようなものです。

過去に男性が外回り、女性が内勤を行っていた等の経緯があり、また、女性たちが自主的に話し合って女性がやると決めたとの報告があり、総務部長名の文書により、女性社員が「お茶当番」をすることを決めた。くだんの女性から抗議された後、女性同士でよく話し合うように言ったがその後特に問題は提起されていない。

 

労働局は解決援助として問題点を指摘しています。

総務部長名で文書を出したということは、女性事務職にのみお茶当番をさせるという業務命令ということになり、配置、昇進、教育訓練について労働者の性別を理由とする差別的取り扱いを禁止する均等法6条違反となる。

お茶当番を廃止するか男性事務職にも同様に担当させるように改めることを助言しました。

会社は女性社員が自主的に話し合って決めたとしながら総務部長名で文書を出しているのですから、やはり6条違反と言われても仕方がないし、「女性だけで話し合いなさい」と一見社員の自主性を尊重しているふうを装いながら、やはり暗黙のうちに「お茶当番は女性がやってね」と圧力をかけているようにも思えます。

何人の女性社員がいるかは不明ですが、こういうふうに判断を「丸投げ」されるとできるだけ会社側の意向に沿うようにしようとする人がこれは、女性に限らず男性でもいるものです。

雇われる立場はどうしても弱いですから、生活のためには会社の覚えが悪くなると困るとか、将来の出世のこと、揉め事を起こしたくないという気持ちなどが働くのですね。いちがいに責めることはできません。

 

会社はそういうのをわかっていて巧みに利用したのではないかなという気さえします。

ですが、「法律違反」と指導されてはやはりまずいと思ったのでしょう。それとも、全く男女雇用機会均等法に対する意識がなかったのか、定かではありませんが、給茶機の管理等については外部委託することにして「お茶当番」は廃止されその旨が全員に周知されて解決したとなっていました。

こういう事例をみると、やはりどんな些細なことでも声をあげていくことが改善、解決につながるのだなと感じます。

取り上げたような事例を聞くと、均等法の浸透もまだまだ道半ばだなあと感じますが、労働法関係の法律は労働者の保護ということが大きな目的の一つとなっています。いわば法律は労働者の味方です。

「これって法律ではどうなってるんだろう」なんてことは1人で悩まないで専門家に相談してしまうことが一番の解決方法です。

男女雇用機会均等法関係の相談は各都道府県労働局の「雇用機会均等室」(所在地参照)で受け付けてくれます。もちろん無料です。今、何かで悩んでいる方は是非相談なさってください。

 

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する