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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

妊娠・出産を理由とする不利益取扱いは禁止です。

昨晩から今朝にかけて合計特殊出生率(女性一人が生涯に産む子どもの平均数)が、3年連続で増えたというニュースが大きく取り上げられています。

今朝の朝日新聞では、出産後も変わらず活躍を続け、自らの子育てを話題にするタレントが増えて、世間のイメージが変わっているという分析がされていました。

ある雑誌の調査では、アンジェリーナ・ジョリーさんや後藤久美子さんが読者の憧れの同性として名前があがるとか。

子育てを楽しみ、母になっても美しく自分の意思を持っているかららしいとか。

今の若い女性たちは「何かを得るためには何かを捨てなければならない」なんて考え方は絶対しないんですね。

「妊娠・出産してもおしゃれを楽しみ今までの自分を変えず、仕事も家族も大事にしたい」と考えるそうで、

大いに実現していただきたいと思いますが、前述の俳優さんたちは経済的な余裕があるからこそできていることも多いと思います。毎日働いて生活費を得ている労働者の女性にとって、まだまだ妊娠・出産による不利益取扱いが横行しているというのが現実であると思います。

平成19年4月1日から施行されている改正男女雇用機会均等法では、妊娠・出産を理由とする不利益取扱いの禁止が改正前よりもぐっと強化されてパワーアップしていますが、まだまだ事業主さんには浸透していないようです。

今月1日の記事で、男女雇用機会均等法違反の事例で「お茶当番」についてちょっとご紹介しましたが(参照)、妊娠・出産に対する不利益取扱例もありました。

事業主に妊娠を報告し、産前、産後休業及び育児休業の取得を申し出たところ、経営が困難な状況なので休業させることはできない。すぐに退職してほしいと言われた。

事業主側の言い分としては、この事業所の正社員は申し立てた女性を含めて2名だけで、経営上余裕がなく辞めてもらう方向で話を進めた。休業させたとしても代替要員の確保が難しい。

相談を受けた労働局長の助言としては、産前・産後休業を申し出たことで退職を強要することは均等法9条違反である。申立て者に産前・産後休業、及び育児休業を取得させるようにということです。

 

事業主の言い分に多少の同情の余地もあるとは思いますが、法律違反との指導を受ければグーの音も出ないのでしょう。申立て者に産前・産後、育児休業を与え休業後も就業の継続を約束して、休業期間中は代替要員を採用することになったとの解決事例です。

改正前の均等法では、女性労働者が妊娠し、又は産前・産後休業を取得したことを理由とする解雇を禁じていましたが、正社員からパートにするなどの解雇以外の不利益取扱いについては規制していませんでした。

改正後は解雇以外も禁止として、休業を取得したのみならず「請求」したことで不利益取扱いをすることを禁じています。その他にも厚生労働省令で不利益取扱いを禁止することとして、産前産後の健診の時間の請求、軽易な作業への転換の請求、育児時間の請求、などを挙げています。

これらはいずれも労働基準法、均等法で保障された女性労働者の権利ですが、請求しずらい雰囲気の職場も多いのでしょう。

また、改正後は妊娠中や出産後1年を経過しない女性労働者を解雇した場合には、当該解雇が妊娠、出産を理由とするものではないことを事業主側が証明しない限り、解雇が無効となります。

 

「育児は育自」と言われるように、一般的に子どもを産んで育てると人間的に大きく成長します。人との関係性も変わり、社会に対する見方、考え方も変わります。

人口減少社会になっている今、今後確実に人材不足の時代がきます。

事業主は、子連れ女性労働者を邪魔者扱いせず、人間的に一皮むけた有効な人材として、会社のプラスになるように使っていくにはどうしたらよいかということに、もっと知恵をしぼるべきだと思います。

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