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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる12年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

自主研究会で出された宿題

以前に新型インフルに関連して休業した時の賃金についての記事を書きました。(参照)

私の出した結論としては会社にとって責任のない不可抗力の休業なので、労働基準法にある会社都合の休業にはあたらない。従って、会社は無給としても違法ではない。というもので、これは法律的解釈として間違いではないと思っていました。

昨日、私の所属する研究会がありましたが、新型インフルエンザという狭い範囲ではなく、伝染性の疾患についての備えとして、企業がどういう就業規則を作ったらよいかというような問いをたてて答えを出す形で原稿として提出しました。

その時に出た指摘として、既に病気にかかった時には傷病手当金(注1)も出るし無給としても安全衛生法での就業禁止義務があるので、(過去記事参照)法律的根拠に基づく休業であり、しかも会社の責任ではないということで問題ないけれど、「潜伏期間中」とか「濃厚接触者」のような場合は、休業させるという法的根拠がなく、無給とするのはどうなんだろうというものがありました。

これは、私の宿題ということでもう一度考えてみることになっています。

〔注1〕傷病手当金 サラリーマンなどが加入する健康保険にある給付 業務外の疾病又は負傷で療養のため労務不能となり休業していて賃金が支払われないときに、継続する3日間の休業の後、4日目から標準報酬日額の3分の2が支給される。この額より少ない賃金が支給された場合は差額が支給される。

いつものように懇親会でしこたまビールを飲み、帰宅してからある理由により研究会を退会したと聞いた会員に電話しました。彼は、私より先輩ですが、年がずっと下ということもあり、考え直して退会するのをやめなさいよとおばさんとしてはちょっと「お説教」してしまいました。

そんなおばさんの説教で大の男が決めたことがひっくり返るわけもなく、何となく、寂しい気分になってしまいました。彼とは結構飲み会などで親しく話しをしていましたし、「何でそんなに簡単にやめちゃうの?」という思いもあり、その後も自宅でさらにビールを飲み、夫がちょうど帰ってきてまたまたいっしょになって飲んで・・・。

というわけで、「宿題」をやる暇がなかったのですが、頭の隅っこにはずっと残っていて、明け方ふと目が覚めて「そうだ、伝染性疾病で休業した時の傷病手当金についての通達があったなあ」と思い出しました。

もし、傷病手当金の対象となれば、無給としても労働者側はそれなりに補償を得られることになります。

 

調べてみますと、「安全衛生法の規定により、伝染病のおそれのある保菌者に対し、事業主が休業を命じたが、その症状から労務不能と認められないとき」は傷病手当金を支給するための「労務不能」とはならないが、

「隔離収容のため労務不能になったときは、傷病手当金の対象となる労務不能にあたる」という通達がありました。

うーん、これをどう解釈したらいいんでしょうか。

社員はどこも何ともなく元気だけれど、もしかして「潜伏期間」かもしれないので会社が念のため自宅待機を命じているような場合には支給されず、病院などに「隔離収容」された場合には傷病手当金の対象となるということなのでしょうか。

新型インフルエンザに限って言えば、「濃厚接触者」としてホテルなどに隔離された人は傷病手当金支給の対象となると考えてよいのかなあと思いますが、けんぽ協会や組合健保の場合は組合などに問い合わせてみないとわかりませんね。

 

さて、「宿題」は?

労働安全衛生法にある厚生労働省令では「疾病にかかった者」は就業禁止としているのですが、「かかるおそれのある者」については規定がないのです。しかし、医師に相談の上、他の社員に対する二次感染や、通勤で接触する不特定多数の人のことを考慮すれば、休業させる必要も当然あるでしょう。

そうすると、法的根拠がない休業ということになります。しかし、会社としては社員に対する安全配慮義務を果たすためということもいえますし、企業の社会的責任や公共の福祉というようなことも関係してくると思うので、法的根拠が全くないわけではないですね。

どちらかというと、会社が自分の義務を果たすために労働者を休業させると考えられなくもない。そうすると無給とするのは確かにどうなんだろうということになります。ここは、やはり休業手当てとして平均賃金の60%を出すとした方がよいのだろうか。

この宿題、もう少しじっくり考える必要がありそうです。

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