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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

厚生年金の加給年金額のおさらい

来週、社労士会から派遣されてある金融機関に1日電話年金相談に行くことになっています。

年金関係を忘れないようにと昨年もやらせていただいたのですが、あまり電話がかかってこないので暇なのですね。

以前はそれなりに忙しかったらしいのですが、年金騒動があり社会保険庁も電話相談に力を入れるようになったため、そちらにかける人も多くなっているからだと事情通の方はおっしゃいます。

ですから、今年はご遠慮しとこうと思っていたのですが、支部担当理事の方から希望者が少ないので1回でいいからやってくださいと言われ、断ることもできずお引き受けすることになったのです。

年金相談というのは何を聞かれるかわかりませんから、やはりそれなりの準備が必要です。特に私の場合労働法関係に力を入れて勉強しているため、どうしても年金本を読む機会も少ないので、細かいことで忘れている部分もあります。というわけで年金相談を担当する前は手持ちの年金関係の書籍を見直したり、時には社労士試験の過去問などをやって勉強します。

以前の経験ですと、平日昼間の電話相談ということで専業主婦の方からのご相談が結構あります。

夫の厚生年金につく加給年金額についてのご相談を以前受けたことがあったなあと、加給年金額の細かい部分を調べてみました。

加給年金額とは厚生年金の被保険者期間が原則20年(厚生年金に加入した年齢と生年月日により15年~19年の特例あり)以上ある人で、(注1)

①受給権を取得した時点で生計維持する65歳未満の配偶者、18歳年度末(18歳に達する日以後の最初の3月31日)までの結婚していない子

②生計維持する障害等級が1級または2級の障害の状態にある20歳未満の結婚していない子

〔注1〕40歳以降(女性は35歳以降)に加入した厚生年金の期間が昭和22年4月1日以前生まれなら15年、以後1年ごとに16年、17年となり、昭和26年4月1日以前生まれの19年まで特例となります。

①、②のある人には上乗せの加算があるという制度です。今年度の額は配偶者については227,900円、2人目までの子は1人につき227,900円、3人目以降は1人につき75,900円です。

生計維持要件としては、対象となる配偶者などが年収850万円未満であること(概ね5年以内に年収が減ることがはっきりしている場合は認められる)となります。

 

配偶者の加給年金額には年金を受け取る本人の生年月日により特別加算額がつきます。現在年金を受け取り始める人は昭和18年4月2日生まれ以降の人が多いと思いますが、168,100円のさらなる上乗せがあります。それ以前の生年月日の人については、昭和9年4月2日生まれ以降の人について33,600円~134,600円の加算があります。

この年代の方の多くは子がすでに成人している場合が多いので、配偶者の加給年金額のみの場合がほとんどですが、その場合結局最終的に396,000円の加算がつくというのが一般的です。(もちろん生年月日により変わります)

ここで気をつけなくてはいけないのは、対象となる配偶者自身が被保険者期間が20年(15年~19年の特例あり)以上ある老齢厚生年金、退職共済年金、又は障害厚生年金などの障害についての年金を受けるようになったときには、この加給年金額が支給停止されるということです。

配偶者自身が最初は専業主婦でもその後子どもが大きくなってから勤め始めた場合に、独身の頃の被保険者期間と加算して20年以上になった場合は加給年金額がつかないということになります。また、男性40歳以降、女性35歳以降に厚生年金に加入した場合は生年月日により15年~19年でこの加給年金額が支給停止となります。

 

先日、所属する自主研究会で聞いた例では、奥さんが60歳になり、特別支給の老齢厚生年金を受給することになった。要件にかなうため加給年金額が支給停止となるのだけれど、特別支給の老齢厚生年金で加給年金額よりも額が少ないので、夫婦単位で見ると受け取る年金総額が減ってしまうというものでした。

なるほど、そういうこともあるんだなぁと思いましたが、加給年金額については大正15年4月2日から昭和41年4月1日以前生まれの配偶者が65歳になると支給されなくなり、一部が(生年月日により額は変わります)振替加算として配偶者の年金に移動するというややこしい仕組みもあり、なかなか奥が深い問題です。

当ブログでたまに年金について書きますが、書いていても全てを過不足なく網羅して書くのは至難の業だなあと思ってしまいます。

年金改革で最も求められるのは、複雑でわかりにくい制度を単純明快なものに変えるということだなとつくづく思ってしまいます。

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