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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

労働条件がおかしいと思ったら確認しましょう。

新聞の片隅に気になる投書がありました。

ホテルでベッドメーキングの仕事を10年近くしているが、最近タイムカードがなくなって、時給制からノルマ制になりその日与えられた仕事が時間内で終わらないと、何時間でも無給で残業しなければならない。

これまで時給700円だったのが今は換算すると500円ぐらいにしかならない。納得いかない。

という内容のものです。

あくまでも私の想像ですが、この方の場合「雇用契約」から個人の「請負契約」又は「業務委託契約」に変えられたのではないかと思います。

使用者がタイムカード等で労働時間を管理する、原則として1週40時間、1日8時間の労働時間を超えたら割増賃金を支払うという根拠は労働基準法にあります。

しかし、もし、労働者でない人ということになりますと適用されません。

時給500円は最低賃金法違反ですが、労働者でなければ適用されません。

労働基準法では労働者を「職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で賃金を支払われる者」と規定しています。

「契約」の形態で言えば「雇用契約」を結んでいるということが条件です。

 

使用者側は、決まった仕事を業務委託している、請け負ってもらっているということにして、「請負契約」又は「業務委託契約」を結び、労働者ではなく独立した個人事業主なのだから労働時間の管理もしないし、全てお任せで働いてもらっているということにしたいのかもしれません。労働者ではないのだから労基法は適用されないと言いたいのかもしれません。

しかし、これは労働法上は決着のついている考え方ですが、労働者であるのかないのかというのは、形式的な契約形態には関係なく実態を見て判断するということになっています。

実態が「使用され賃金を支払われている」ということになれば労働者であるとする考え方です。

独立した個人事業主なら、仕事の依頼について自分で選び断る自由もあるはずです。また、仕事の段取りややり方について誰の指図も受けず自分で決められるはずです。

それらがなく、業務の内容や遂行の仕方について指揮命令をうけ、勤務の場所や時間が規律され、むやみと仕事を他の人に代わってもらうこともできないとなると、自由裁量で仕事をしているのではなくなり、労働者性が極めて強いということになります。これらは、個別に実態を見て判断することになります。

 

もう一つの可能性としては、使用者が単純に出来高払い制にすれば、労働時間などは関係なくなると誤った認識を持っていることも考えられます。

いずれにしても、今まで10年近く働いてきて突然労働条件が悪くなったのですから、不利益変更にもひっかかりますし、一度労働相談センターなどに相談した方がよいのではないかと思います。

もやもやした思いのまま働くよりは、自分の置かれている状況が法律的にはどうなんだろうとわかった方がすっきりするのではないかなと思います。納得いかないことはとにかく確認しちゃいましょう。

厚生労働省がやっている総合労働相談コーナーは各地にあります。(参照)

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